米沿岸警備隊、クルーズ船から転落した77歳女性の捜索中断
捜索は乗組員と沿岸警備隊が連携し、広範囲にわたって実施されたが、数時間の努力にもかかわらず手がかりは得られず、検索活動は中断された。
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米国沿岸警備隊は1月2日、キューバ沖でクルーズ船から海に転落した77歳の女性乗客の捜索を一時中止したと発表した。事故が発生したのは1月1日、クルーズ船「Nieuw Statendam(ニウ・スタッテンダム)」がキューバ北方64キロ地点を航行していた際の出来事だったという。捜索は乗組員と沿岸警備隊が連携し、広範囲にわたって実施されたが、数時間の努力にもかかわらず手がかりは得られず、検索活動は中断された。
沿岸警備隊は声明で、捜索活動を「新たな情報が得られるまで保留する」としており、これまでに約1788平方キロに及ぶ海域を対象に、およそ8時間にわたり捜索を行ったと報告している。この捜索には、掃海艇とフロリダ州航空基地所属のMH60ヘリコプターが投入され、空と海の両面から探索が実施された。
クルーズ船の運航会社は声明で「キューバ沖を航行中に乗客が海に転落したことを深く悲しんでいる」と述べ、乗組員が直ちに救助プロトコルを発動し、沿岸警備隊と緊密に連携して捜索に当たったと説明した。また会社は行方不明者の家族支援チームを派遣し、支援を継続していると表明した。
このクルーズ船はフロリダ州フォートローダーデールを12月27日に出港、東カリブ海を巡る7日間のクルーズに向かった。キューバの港への寄港も予定されていたが、この事故を受けてキャンセルされた。船の全長は約297メートル、最大で2700人の乗客を収容できる。
事故発生後、沿岸警備隊はX(旧ツイッター)に声明を投稿。捜索の状況を逐次発信していたが、午後遅くに捜索中止の決定を発表した。沿岸警備隊は海況や広範囲にわたる捜索エリアの難しさを踏まえつつ、今後も新たな情報が入手された場合には活動を再開する可能性があると述べている。
現時点で女性の身元は公表されておらず、転落の状況や事故の詳しい経緯は明らかになっていない。また、クルーズ船側も事故原因について調査中としている。海難事故の専門家は、クルーズ船での転落事故は極めてまれだが、発生した場合は捜索範囲が広範であることから、生存の可能性は時間とともに低下すると指摘している。捜索中止は通常は情報不足や安全面などの観点から判断されるという。
同様の捜索事案は世界各地で過去にも報告されており、乗客の安全確保や緊急対応体制がクルーズ船運航会社と海上保安当局にとって継続的な課題となっている。
