米国2025年11月小売売上高0.6%増、市場予想上回る
これは年末商戦が本格化し消費者の支出が拡大したことを示す結果である。
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米商務省が14日に公表したデータにによると、2025年11月の小売売上高は10月のマイナスから反転し、前月比0.6%増となり、市場予想を上回った。これは年末商戦が本格化し消費者の支出が拡大したことを示す結果である。25年10月は0.1%の減少に下方修正されていたため、11月の改善は景況感にとって好材料となった。今回の統計公表は昨年発生した連邦政府の43日間の閉鎖の影響で約1か月遅れとなっていた。
25年11月の小売売上高は6月の1%増、7月と8月の各0.6%増と比較しても堅調な伸びとなった。衣料品・アクセサリー店の売上は0.9%増加し、オンライン販売も0.4%の増加を記録した。また、スポーツ用品や趣味関連は1.9%の高い伸びを示した一方、家具・家庭用品店では0.1%の減少となり、家電・電子機器は10月と同水準にとどまった。小売売上高には多くのサービス項目は含まれていないが、唯一含まれる飲食店の売上は0.6%増となった。さらに、自動車やガソリン、飲食サービスなど変動の大きい項目を除いたコア売上高も0.4%増加し、消費者が依然として比較的自由裁量支出を続けていることを示した。
小売売上高の改善は、年末商戦の需要を反映したものとみられるが、消費者の購買行動には階層間で差が見られるとの指摘もある。高価格やトランプ関税の影響、労働市場の先行きへの懸念が消費者心理に影を落としている中でも、富裕層の支出は堅調である一方、低所得層は依然として経済的な制約に直面しているとの分析もある。データ全体は限定的な時点のスナップショットであり、旅行や宿泊など多くのサービス支出を含んでいないため消費全体の動向を完全には反映していないが、11月の結果は年末商戦の好調さを示す重要な指標となった。
商務省の統計発表遅延の影響で約1か月分の経済データが積み残されていたが、これらが順次発表されることで景気判断の精度は向上するとみられる。また、大手小売企業の今後の決算発表が年末商戦の実態をさらに明らかにする見通しである。他方、インフレ率は一部で抑制されつつあり、25年12月の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.3%の上昇にとどまったとの別報もあり、価格上昇圧力の緩和が示唆されている。総じて、消費者支出は依然として米国経済の成長を支える重要な要素であり、11月の小売売上高の伸びはその一端を示しているといえる。
