◎賛成派は教師が武装すれば学校での銃乱射事件を回避できると主張している。
2022年5月29日/テキサス州ユバルディのロブ小学校、バイデン夫妻(Evan Vucci/AP通信)

オハイオ州はまもなく新たな法律を成立させ、州内の教師の銃武装を許可する予定である。

同州議会の共和党員は今週、法案を賛成多数で可決した。同じく共和党のデレワン(Mike DeWine)州知事は法案を絶賛し、速やかに署名すると約束している。

新法は必要な初期訓練を終えた州内の教師や職員が学校内で銃武装することを許可する。

賛成派は教師が武装すれば学校での銃乱射事件を回避できると主張している。

法案に反対する教員組合や州の主要な警察組合は、「学校がより危険な場所になるだけ」と指摘している。

ある専門家は、「教師はデルタフォースではない」と指摘した。

SNSにも同様の意見が寄せられ、オハイオ州の教師だという女性ツイッターユーザーは、「凶悪犯に立ち向かうなど考えたくもない」と投稿した。「アサルトライフルで武装した凶悪犯と対峙するなど考えたくもありません...」

同州の共和党員はテキサス州ユバルディの銃乱射事件を受け、法案を起草した。この事件では児童19人を含む21人が射殺されている。

この法案は昨年同州の裁判所が下した判決を覆すために作られた。判事は州法に基づき、「教師は校内で銃を所持する前に700時間以上の訓練課程を修了しなければならない」と裁定している。

共和党は先週、「この判決を覆す州法を施行し、警察が到着する前に武装教師が初動対応にあたるべき」と提案した。

起草者のひとりであるホール(Thomas Hall)下院議員は声明で、「緊急事態においては、数秒が生死を分ける」と述べている。

武装教師は犯罪歴のチェックを受け、その後毎年8時間の追加訓練を受けることが義務づけられる。

デレワン州知事は声明の中で、「私たちはユバルディの事件以来、学校の安全保障に役立たない数百時間のカリキュラムを排除し、訓練要件を緩和し、銃武装した教師を展開できる取り組みを推進してきた」と述べている。

オハイオ州教育協会と同州教員連盟は共同声明で、法案を「危険極まりない」と非難した。「教育者は十分な訓練を受けぬまま、生死を分ける判断をしなければならなくなります。これは悲劇を減らさず、増やすことになるでしょう」

武装教師の配備を決めた学校は保護者に通知しなければならない。現地メディアによると、教師の武装を採用する学区の数は不明だという。

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