ABCニュースによると、ジョー・バイデン氏は引退した元陸軍将軍、ロイド・オースティン氏(67歳)を国防長官に任命する予定だという。
事実であれば、オースティン氏は国防総省を率いる史上初のアフリカ系アメリカ人になる。
オースティン氏は、中東での軍事活動を管轄する米国中央軍の司令官を務め、イラクでの任務やイスラム国に対する攻撃などを指揮。40年以上の兵役の後、2016年に引退した。
2011年12月、オースティン氏はイラク撤退作戦を担当していた。
その後、陸軍副参謀長を経由して、2013年初頭から中央司令部の指揮を執り、2014年に米兵の一部をイラクから帰還させた。
なお、オースティン氏は退役からまだ4年しか経っていない。国防長官就任には「退役から7年空ける」ことが規定で定められているため、就任には議会の免除が必要になる。
トランプ政権最初の国防長官、ジム・マティス元将軍も2017年に同様の免除を求め、承認されている。
上院軍事委員会のジャック・リード上院議員(民主党)は当時、マティス氏の国防長官就任について、「危険な前例になる」と懸念を表明していた。
ジャック・リード上院議員(2017年):
「私は将来の候補者のために、法の放棄を支持しない。軍事委員会の仕事は、文民統制の原則を民主主義の決定的な信条として確立することである」
ABCニュースによると、バイデン氏は連邦議会黒人幹部の有力者から国防総省に黒人を推薦するよう圧力を受け、ミシェル・フロノイ元国防次官よりオースティン氏または元国土安全保障省長官のジェイ・ジョンソン氏を選ぶよう促されたという。
オバマ政権で活躍した白人のフロノイ氏は、ヒラリー・クリントン政権で国防長官を務めると期待されていた。
なお、オースティン氏は大統領選挙でバイデン氏を支持するという公開書簡に署名していない。
ジョー・バイデン氏の人事(12月7日時点)
【新政権閣僚他、12月7日発表】
・保健福祉長官:ザビエル・ベセラ氏
・外国医総長:ヴィヴェック・マーシー氏
・疾病予防管理センター(CDC)所長:ロシェル・ワレンスキー氏
・コロナウイルス諮問委員会議長:マルセラ・ヌネス・スミス氏
・コロナウイルス タスクフォース委員兼大統領カウンセラー:ジェフ・ザイエンツ氏
・コロナウイルス タスクフォース委員:ナタリー・キリアン氏
・国立アレルギー・感染症研究所所長兼最高顧問:アンソニー・ファウチ氏(続投)
【新政権閣僚他、11月30日発表】
・財務長官:ジャネット・イエレン氏
・行政管理予算局長:ニーラ・タンデン氏
・財務副長官:ワリー・アデエモ氏
・経済諮問委員会議長:セシリア・ラウズ氏
・経済諮問委員会委員:ジャレッド・バーンスタイン氏
・経済諮問委員会委員:ヘザー・バウシー氏
【新政権閣僚他、11月23日発表】
・国務長官:アントニー・ブリンケン氏
・国土安全保障長官:アレハンドロ・マヨルカス氏
・国家情報長官;アヴリル・ヘインズ氏
・国際連合大使:リンダ・トーマス・グリーンフィールド氏
・気候担当特使;ジョン・ケリー氏
【ホワイトハウス上級スタッフ、11月17日発表】
・大統領上級顧問:マイク・ドニロン氏
・大統領副首席補佐官:ジェン・オマリー・ディロン氏
・大統領顧問:ダナ・レムス氏
・大統領顧問:スティーブ・リケッティ氏
・ホワイトハウス公共事業局の上級顧問:セドリック・リッチモンド氏
・ホワイトハウス政府間局長:ジュリー・ロドリゲス氏
・オーバルオフィスオペレーションディレクター:アニート・マシーニ氏
・ファーストレディの上級顧問:アンソニー・バーナル氏
・ファーストレディの補佐官:ジュリサ・レイノソ・パンタレオン氏
【ホワイトハウス上級スタッフ、11月12日発表】
・大統領首席補佐官:ロン・クレイン氏