米アリゾナ州の山岳地帯でヘリ墜落、乗員4人全員死亡
事故は2日の午前11時頃に発生。墜落機はMD369FF型ヘリコプターで、州内の空港に向かっていた。
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1月2日、米アリゾナ州フェニックス東方の山岳地帯に民間のヘリコプターが墜落し、搭乗していた4人全員が死亡した。当局が3日、明らかにした。事故は2日の午前11時頃に発生。墜落機はMD369FF型ヘリコプターで、州内の空港に向かっていた。
ピナル郡保安官事務所によると、現場は険しい山岳地帯でアクセスが困難な場所にあり、救助隊は事故現場に到達するまで数時間を要した。現場周辺には足場の悪い峡谷や急斜面が広がり、地上部隊が慎重に現場に向かったという。現場付近はFAA(連邦航空局)によって一時的に飛行制限区域に指定され、捜索・救助活動の安全確保が図られた。
墜落当時の状況について、現地にいた目撃者が911通報を行った。目撃者はヘリが峡谷上空でレクリエーション用のスラックラインに接触した後に墜落したと説明している。スラックラインは複数の支点の間に張られた幅の狭い長いウェビングテープを使い、バランスを取って渡るアクティビティであり、事故現場では半マイル(約800メートル)以上にわたって設置されていた可能性があるという。スラックラインに接触した衝撃で機体は制御を失い、その後峡谷の底へ墜落した可能性があるとのこと。
搭乗者の身元は現時点で公表されていないが、保安官事務所の発表では操縦していたのは59歳の男性、同乗者は20代前半の女性家族だったとされる。3人は操縦者の親族であるとみられている。捜査当局は遺族への哀悼の意を表するとともに、身元公開は遺族の意向に基づいて進められるとしている。
事故発生後、国家運輸安全委員会(NTSB)とFAAが合同で事故原因の調査を開始した。調査では、飛行データや目撃証言、機体片の分析などが進められ、スラックラインとの接触が事故原因の主要な要因かどうかを慎重に検証している。NTSBは通常、この種の墜落事故に対して現場検証、機体部品の解析、通信記録の収集など包括的な調査を行う。最終的な結論が出るまでには時間を要する見込みである。
墜落現場周辺は冬季でも登山やアウトドア活動が人気のある地域であり、野外活動中に設置されたスラックラインやその他の設備が航空機の安全を脅かす可能性について、今後の規制や注意喚起の必要性が問われる可能性がある。また、今回の事故では遠隔地へのアクセスの困難さが救助活動の遅れにつながったことから、山岳地帯での航空機運航や緊急対応体制についての再評価も進むとみられる。
