米連邦当局、メキシカン・マフィアの関係者24人逮捕
捜査はロサンゼルス南方のオレンジ郡を中心に実施され、連邦捜査局(FBI)をはじめとする連邦・地元当局が早朝から家宅捜索と逮捕状の執行に踏み切った。
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米連邦当局は23日、カリフォルニア州南部で大規模な一斉摘発を実施し、犯罪組織「メキシカン・マフィア」に関係するメンバーや協力者24人を逮捕したと明らかにした。これは複数の捜査機関が連携して行ったもので、長年にわたり地域社会に影響を及ぼしてきた組織犯罪に対する打撃と位置づけられている。
捜査はロサンゼルス南方のオレンジ郡を中心に実施され、連邦捜査局(FBI)をはじめとする連邦・地元当局が早朝から家宅捜索と逮捕状の執行に踏み切った。すでに拘束されている被告を含めると、起訴された人数は計43人にのぼり、殺人、誘拐、恐喝、違法賭博の運営、麻薬密売などの重大犯罪が含まれている。
当局は摘発の過程で大量の違法物資を押収。約54キロのメタンフェタミン、数十キロのフェンタニル、25丁の銃器、さらに3万ドルを超える現金が確認されている。これらは同組織が大規模な薬物流通網と武装体制を維持していたことを裏付けるものであり、地域の安全に対する深刻な脅威となっていた。
捜査当局によると、組織の指導者の1人は服役中でありながら、密かに持ち込まれた携帯電話を用いて犯罪活動を指揮していたとされる。2024年6月から2026年4月にかけて、この指導者は構成員に対し誘拐や暴行、麻薬取引の実行を指示していた疑いがある。刑務所内からの遠隔操作という手法は同組織の統制力とネットワークの強固さを示している。
メキシカン・マフィアは1950年代にカリフォルニア州の少年院で結成され、その後、国際的な犯罪組織へと拡大した。州内の刑務所システムを拠点にしながら、外部のストリートギャングを統制し、麻薬取引や恐喝、いわゆる「みかじめ料」の徴収などを通じて収益を上げてきたとされる。従わない者には暴力的制裁が加えられるなど、強い威圧によって影響力を維持してきた。
今回の起訴内容にはアナハイムのモーテルで発生した殺人事件も含まれており、組織が直接的な暴力行為にも関与していた実態が浮き彫りとなっている。また、違法賭博の拠点運営など、地域社会の裏側で多角的な犯罪ビジネスを展開していたことも明らかになった。
連邦検察は声明で、この種の組織犯罪が地域社会にもたらす危険性を強調し、今回の摘発が治安維持に向けた重要な一歩であると指摘した。一方で、メキシカン・マフィアのような組織は階層的かつ分散的な構造を持ち、幹部の拘束後も残存メンバーが活動を継続する可能性があるため、捜査当局は引き続き警戒を維持するとしている。
今回の逮捕は米国における組織犯罪対策の継続的な取り組みの一環であり、特にフェンタニルをはじめとする合成麻薬の流通拡大が社会問題化する中で、その供給網の遮断を狙った動きとも重なる。今後の裁判の行方とともに、こうした犯罪ネットワークの解体がどこまで進むのかが注目される。
