◎各社は利用者が許可なくニュースコンテンツをチャットGPTに読み込ませることで、著作権が侵害されたと主張している。
カナダのメディア各社が11月30日、米人工知能(AI)開発企業オープンAIを提訴した。
公営カナダ放送協会(CBC)やカナディアンプレス紙などは共同声明で、「オープンAIのチャットGPTはそのシステムの訓練にメディア各社のニュースコンテンツを許可なく使用している」と主張した。
また各社は「オープンAIはニュースコンテンツを許可なくチャットGPTに読み込ませ、学習させることで、著作権を侵害している」と述べた。
さらに、「オープンAIの行為はジャーナリズムに投資された数億ドルを損なうものであり、そのコンテンツは著作権で保護されている」とした。
各社はこう強調した。「チャットGPTを利用するすべての個人、企業は法律に従わなければならず、知的財産の使用は公正な条件で行わなければならない」
ジェネレーティブAIは簡単なプロンプトに基づいてテキスト、画像、動画、コンピュータコードを作成することができるが、システムはまず膨大な量の既存のコンテンツを読み込み、学習しなければならない。
各社は利用者が許可なくニュースコンテンツをチャットGPTに読み込ませることで、著作権が侵害されたと主張している。
オープンAIは声明で、「チャットGPTは一般公開されているデータに基づいて訓練されている」と述べた。
また同社は「チャットGPTは国際的な著作権原則に基づき、運用されている」と主張した。
さらに、「弊社はチャットGPT検索での表示、出力、コンテンツへのリンク表示を含め、ニュースパブリッシャーと密接に協力している」とした。
米国ではニューヨークタイムズ紙によるオープンAIとマイクロソフトに対する訴訟を含め、多数の訴訟が進行中である。