◎バイデン大統領「オミクロン株の出現を予測できた者はひとりもいなかった」
12月22日、ジョー・バイデン大統領はABCニュースのインタビューの中でコロナ変異ウイルス「オミクロン株」への対応が遅れたという批判を却下し、オミクロン株の出現を予測できた者はひとりもいなかったと主張した。
しかし、ホワイトハウスの首席医療顧問を務めるアンソニー・ファウチ博士は先日放送されたインタビューの中で、「科学者は変異株の出現を予測していた」と述べていた。
バイデン大統領は前日に5億回分の迅速検査キットを希望者に無料提供すると発表したが、オミクロン株は圧倒いう間に全米を席巻し、バイデン大統領を困惑させた。
バイデン大統領はABCに、「私は失敗したとは思わない」と語った。「オミクロン株は1年、6か月、2か月、1か月に知っておくべき威力だったと言えるでしょう...」
またバイデン大統領は、2カ月前に5億回分の検査キットを提供することを考えていたと明らかにしたうえで、1年前のトランプ政権の検査不足が悲劇を生んだと述べた。
ニューヨークの保健当局によると、州の22日の新規陽性は過去最多を大きく更新する29,000件まで急増したという。
一方、バイデン大統領は先週ロサンゼルス・タイムズ紙が報じたカマラ・ハリス副大統領の問題発言について質問され、苦笑いを浮かべながら反論した。
ハリス副大統領はLAタイムズのインタビューの中で「政権はデルタ株を見ていなかった(デルタ株の拡大を予測できなかった)」と述べ、物議を醸した。
バイデン大統領は、「デルタ株が来ると予知できた人は世界にひとりもいない」と語った。「誰も予想できませんでした。世界のどこかにそれが爆発すると予知できた人はいますか?」
バイデン大統領の支持率は警察改革の遅れ、銃による暴力の増加、進行中のインフレなどの影響で大きく低下している。
世論調査の分析を行っているファイブサーティエイトによると、バイデン大統領の支持率は12月1日に過去最低の42.3%まで低下したという。
ファウチ博士は19日に放送されたCNNニュースのインタビューの中で、「政権はオミクロン株の出現を予測できなかったのか?」という質問を却下した。「私たちは新たな変異株の発生を想定していました」
またファウチ博士は陽性者が増加すると変異株の出現率も高くなると強調し、ワクチン接種と感染予防対策が重要であると訴えた。「ウイルスが突然変異する機会は感染者が増えるほど増加します。デルタとオミクロンは特定の地域で感染者が急増し、その中で誕生したと考えられています...」
バイデン大統領は2024年の大統領選挙に立候補する予定であるとABCに語った。「しかし、私は運命を尊重します。運命は私の人生に何度も介入しました。私が今のように健康であれば、立候補するでしょう」
またバイデン大統領は前任者との再戦について、「あり得るだろう」と述べた。
一方、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は22日の定例会見で、「迅速検査キットはいつどのように提供されるのか?」という質問に答えることができなかった。