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米カリフォルニア州9歳少女殺害、母親が無罪主張、第1級殺人罪で起訴

メロディーさんは10月7日に母親と共にカリフォルニア州ロンポックからレンタカーで出発した後、同月9日を最後に姿が確認されなくなった。
2025年10月7日/米カリフォルニア州、アシュリー・バザード容疑者(右)と娘のメロディー・バザードさん(ABCニュース)

カリフォルニア州ロンポク出身のメロディー・バザード(Melodee Buzzard、9歳)さんが殺害された事件について、現地メディアは29日、第1級殺人罪などの罪に問われている母親のアシュリー・バザード(Ashlee Buzzard、40歳)被告が法廷で無罪を主張したと報じた。

被告は12月26日、サンタバーバラ郡裁判所に出廷。その後、起訴内容を全面的に否認した。検察側は死刑を求めない方針を示しているものの、有罪となった場合は仮釈放なしの終身刑を求刑する方針であると発表している。

この事件は10月初旬に発生した。メロディーさんは10月7日に母親と共にカリフォルニア州ロンポックからレンタカーで出発した後、同月9日を最後に姿が確認されなくなった。親子は複数の州を移動していたとみられ、監視カメラ映像では母親がウィッグを着用している様子も捉えられていた。メロディーさんはその後行方不明状態が続き、学校関係者が10月14日に長期欠席を報告したことから捜査が本格化した。

メロディーさんの遺体は12月6日、ユタ州ウェイン郡の人里離れた地域で発見され、頭部に銃創があることから銃撃死と判明した。その後のDNA鑑定で12月22日に身元が確認された。警察やFBI(連邦捜査局)が捜査に当たる中、容疑者は遺体発見から約3週間後の12月23日に殺人容疑で逮捕された。捜査当局は現場で回収された薬莢と容疑者宅や車内で見つかった薬莢が一致したことを重要な証拠としているが、凶器はまだ見つかっていないとされる。捜査は現在も続いている。

起訴状によると、被告は銃を「故意に」発射し、娘を殺害したとされる。動機は明らかになっていない。捜査当局はメロディーさんの死を「冷酷かつ計画的な犯罪」と表現し、事件の残虐性を強調している。

被告は法廷で無罪を主張。法廷内外で悲嘆や憤りの声が上がった。検察側は被告の勾留を継続するよう求め、裁判は来年1月7日に次の審理段階へ進む予定である。弁護側は保安官事務所に対する情報公開の制限を求める仮処分も申請しており、裁判手続きは今後も注目される。

この事件は親子関係や児童保護に関して米国内で大きな衝撃を与えており、悲劇的な展開が広く報じられている。捜査は今後も進展が見込まれ、メディアや地域社会の関心が続いている。

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