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米ニュージャージー州ヘリ空中衝突、2人目のパイロットも死亡

事故は28日午前に発生。2機のヘリが空中衝突・墜落し、1人のパイロットが死亡、もう1人が病院に搬送されていた。
2025年12月28日/米ニュージャージー州ハモントン、ヘリコプター同士が空中衝突した現場(ABCニュース)

ニュージャージー州南部ハモントンで2機のヘリコプターが空中で衝突・墜落した事故について、当局は12月29日、意識不明の状態で病院に搬送されたパイロットが死亡したと明らかにした。

事故は28日午前に発生。2機のヘリが空中衝突・墜落し、1人のパイロットが死亡、もう1人が病院に搬送されていた。

警察によると、亡くなったのは71歳と65歳の男性。近隣のカフェで長年顔を合わせる友人同士であったという。

事故は現地時間28日午前11時25分ごろ、ハモントン市内の空港付近で起きた。連邦航空局(FAA)によると、エンストロム製のF28A型と280C型の小型ヘリが空中で接触し、地上へ急降下、近くの農地に墜落した。現場は空港から2キロほど離れた地点で、1機は衝突後に炎上したという。消防隊と地元警察が急行し、炎を消し止めたが、機体は大きく損壊していた。

現場周辺の住民や目撃者によると、2機は接近した状態で飛行していたとされ、衝突直前にかなり近い状態で飛行していたという証言が出ている。また、墜落直前には「金属の破断音のような音が聞こえた」との証言もある。目撃者の一人は、1機が急激に回転しながら地面に落下するのを見た後、もう1機も制御を失い同様に墜落する様子を視認したとしている。

FAAと国家運輸安全委員会(NTSB)が事故原因の究明にあたり、当時の気象条件やパイロット同士の通信、視認性の状況などを調査している。事故当日は雪が降っていたものの視界は確保されており、風は穏やかであったと報告されている。調査官は両機の飛行経路や操縦士の視界に何らかの不具合や誤認がなかったかどうかを重点的に分析しているとみられる。

墜落した2機はいずれも単独操縦で乗客は乗っていなかった。両氏はハモントン近辺で一般航空機パイロットとして活動しており、地元のコミュニティでも顔馴染みであったという。事故後、地元当局は事故現場周辺への立ち入り規制を実施し、捜査を進めている。また、周辺の農地や道路に対する安全対策の強化も検討される見込みである。

この事故は小型航空機による空中衝突事故として地域社会に衝撃を与えており、当局は安全な飛行慣行や無線連絡の徹底などの重要性を改めて強調している。

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