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米カリフォルニア州のスキー場で雪崩、パトロール隊員2人負傷

事故は午前7時30分頃、スキー場が営業を開始する前に発生した。
米カリフォルニア州のマンモス・マウンテン・スキー場(Getty Images)

カリフォルニア州シエラネバダ山脈にあるマンモス・マウンテン・スキーリゾートで12月26日、雪崩軽減作業中のスキーパトロール隊員2人が雪崩に巻き込まれ負傷した。同運営者が明らかにした。

それによると、事故は午前7時30分頃、スキー場が営業を開始する前に発生したという。

2人の隊員は雪崩リスクを低減させるための作業を行っていた際、雪崩に巻き込まれた。レスキュー隊が2人を救出し、リゾート内の病院に搬送した。うち1人は重傷で、治療を受けるために地域外の医療施設に搬送された。もう1人も骨折の可能性があるとして精密検査を受けているという。

マンモス・マウンテンは過去数日間、冬の嵐に見舞われ、23日以降、山頂付近で150センチ以上の積雪を記録。これに伴い気象台は雪崩の危険性が高まっていると警告していた。こうした状況から、リゾート側は26日午前の営業を中止し、安全確認と危険評価を行うとしている。

マンモス・マウンテンは標高約3360メートルのスキー場。カリフォルニア州内でも最も標高の高いリフトサービスがあるスキーリゾートの一つだ。例年、クリスマスから年末にかけて訪問者が増加する繁忙期となっているが、今季は冬前半の降雪が例年より少なく、今回の大雪は歓迎される一方で、安全面での課題も浮き彫りにしている。

今回の雪崩事故は雪崩軽減作業を行うスキーパトロール隊員自身がリスクにさらされるという危険性を改めて示すものとなった。スキーパトロールは通常、爆薬やその他の方法を用いて雪の不安定な層を事前に崩すなどの作業を行い、ゲレンデや周辺地域の安全確保に努めている。しかし、急激な気象変化や予測しきれない雪の動きにより、こうした作業中の雪崩発生リスクは常に存在する。専門家は、十分な経験をもつパトロール隊員であっても、雪崩の予測は難しく、常に危険と隣り合わせだと指摘している。

リゾート運営者は声明で「負傷した隊員の回復を最優先に対応するとともに、雪崩危険度を慎重に評価し、追加の安全対策を講じる」と述べた。また、現時点でリゾートの再開時期については未定であるとしている。雪崩発生リスクが高い状態が続く場合、状況が改善されるまで営業停止が継続される可能性もある。

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