◎ロシアの国会議員はユニフォームのデザインを政治的挑発を呼び、非難した。
6月6日、ウクライナサッカー協会はロシアに乗っ取られたクリミア半島を含む国土をデザインに採用した新ユニフォームを発表した。
このユニフォームはコロナウイルスの影響で1年延期されたユーロ2020で披露される予定であり、同サッカー協会は「ウクライナに栄光を!」というスローガンも合わせて発表した。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2014年にクリミア半島を併合したうえでクリミアは自国の領土と宣言したが、国際社会はこの主張を認めていない。
ロシアの国会議員はユニフォームのデザインを政治的挑発を呼び、非難した。
ウクライナサッカー協会のアンドリー・パベルコ会長は6日、自身のフェイスブックアカウントにユニフォームに描かれた国土が浮かび上がる動画を投稿した。
ユニフォームの前面に描かれたウクライナの国土には、クリミア、ドネツク人民共和国(自称)、ルガンスク共和国(自称)がしっかり含まれており、背中には「ウクライナに栄光あれ!」というスローガンが刻まれていた。
ドネツクとルガンスクを支配するウクライナの分離主義者は2014年に独立を宣言したが、ロシアを除く国際社会は独立を認めていない。ロシアは分離主義者に兵器を提供している。
パベルコ会長は投稿の中で、「ウクライナのシルエットは選手に戦う力を与える」と述べた。「なぜなら、選手たちはウクライナ全体のために戦うからです...」
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は6日の記者会見で、「ウクライナのサッカーチームはロシアの領土を自国の領土と主張した」と非難した。「このスローガンは国家主義的であり、ナチスの集会を連想させます」
ドミトリー・スヴィシュチェフ下院議員はユニフォームを不適切と呼び、ユーロ2020を主催する欧州サッカー連盟(UEFA)に行動を起こすよう促した。
ユーロ2020は6月11日に開幕する。試合はロシアのサンクトペテルブルクを含む11都市で行われる予定。
6月16日に行われる米ロ首脳会談では、クリミア併合を含むウクライナに関連する問題も協議されると伝えられている。