◎沿ドニエストルは1990年代初頭の「トランスニストリア戦争」でモルドバから独立したと主張。国連とモルドバ政府はこれを認めていない。
モルドバと沿ドニエストルの国境検問所近く(Aurel Obreja/AP通信)

ウクライナと国境を接する沿ドニエストルの軍事施設で爆発があり、火災が発生した。当局が17日、明らかにした。

沿ドニエストル政府はウクライナ軍のドローンが爆弾を落としたと非難しているが、事実か否かは不明である。

ウクライナ政府はコメントを出していない。

沿ドニエストルは1990年代初頭の「トランスニストリア戦争」でモルドバから独立したと主張。国連とモルドバ政府はこれを認めていない。

ロシアは分離主義勢力を支援し、平和維持活動という名目で兵士1500人をこの地域に派遣している。

地元メディアによると、この爆発でヘリコプターが破壊され、火災が発生したという。

モルドバ政府は声明で、「爆発の映像を調査した結果、沿ドニエストルに対するいかなる攻撃も確認できない」と指摘。「当局は爆発をウクライナのせいにして、恐怖とパニックを引き起こそうとしている」と非難した。

また同政府は爆発が起きた軍事施設について、「数年前から稼働しておらず、その主張が虚偽であることは明らかだ」と述べた。

この施設は沿ドニエストルが首都と位置付けているティラスポリにある。そこにロシア軍が駐留していたかどうかは不明だ。

沿ドニエストル政府は今年初め、モルドバとの緊張が高まっているとして、ロシアに支援を呼びかけていた。

モルドバ政府は1月1日、沿ドニエストルへの輸出入に新たな関税を課した。

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