スペイン、NATOの防衛費目標GDP比5.0%免除へ
NATO加盟32カ国の大半が防衛費をGDP比5.0%まで引き上げるというトランプ米大統領の要求を承認する方針である。
とNATOのルッテ事務総長(AP通信).jpg)
スペインのサンチェス(Pedro Sánchez)首相は22日、同国が防衛費をGDP比5.0%まで引き上げるというNATOの目標から除外されることで合意したと明らかにした。
サンチェス氏はテレビ演説で、「スペインの防衛費を決めるのはスペイン国民である」と語った。
またサンチェス氏は「防衛費を増やすという他の加盟国の努力や願望を完全に尊重するが、私たちはそうしない」と述べ、「スペインはGDP比2.1%の防衛費でNATOに関する全ての義務を果たせる」と強調した。
NATO加盟32カ国の大半が防衛費をGDP比5.0%まで引き上げるというトランプ(Donald Trump)米大統領の要求を承認する方針である。
スウェーデンとオランダは今月初旬、この目標達成を目指すと表明した。
NATOの外交官たちは22日の協議で、スペインの反対を乗り越え、2035年までに防衛費をGDP5.0%に引き上げるという目標を掲げた。
この目標は今週の首脳会談の共同声明に盛り込まれる予定である。
地元メディアによると、サンチェス氏はNATOのルッテ(Mark Rutte)事務総長に書簡を送り、オランダ・ハーグで開催されるNATO首脳会議において、スペインは防衛費をGDP比5.0%まで引き上げるという目標を支持しないことを伝えた。
この書簡はスペインがサミットを台無しにするのではないかという懸念を引き起こした。
NATOによると、スペインの24年の防衛費はGDP比1.28%、加盟国の中で最低だった。
22年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始した後、NATO加盟国は防衛費をGDP比で少なくとも2.0%とすることで合意した。
専門家によると、ロシアの攻撃から欧州と北米を守るNATOの計画には少なくとも3.0%の防衛費が必要である。