◎憲法裁の判決に上訴することはできないため、スロベニアのLGBTQ+の権利は大きく改善することとなった。
スロベニアの憲法裁判所は8日、同性カップルの結婚・養子縁組を禁じる法律は違憲であると裁定し、連邦議会に6カ月以内に法律を改正するよう命じた。
AFP通信などによると、憲法裁は判決の中で、「異性間の結婚と養子縁組のみを認める現在の法律は差別を禁じる憲法に違反する」とした。
また憲法裁は、「同性カップルに対する差別を結婚の伝統や家族の特別な保護という理由で正当化することはできない」とした。
憲法裁の判決に上訴することはできないため、スロベニアのLGBTQ+の権利は大きく改善することとなった。
中東欧諸国におけるLGBTQ+の権利を確立する取り組みは確実に前進している。
エストニアは2016年に同性婚を認めた。クロアチア、チェコ共和国、ハンガリー、モンテネグロはパートナーシップ制度「シビルユニオン」を認めている。
スロベニアを長きにわたって率いた極右政党は今年4月の議会選で敗れ、中道左派の連立政権が発足した。
与党「自由運動」のゴロブ(Robert Golob)首相は「社会的平等」「グリーンエネルギー」「経済改革」を推進すると国民に約束している。
首相府の報道官は9日、「法改正に向けた準備は1~2週間以内に完了する見込み」と述べた。「私たちは憲法裁判所の命令に喜んで従います」
憲法裁は結婚・養子縁組の資格を得られない2組の同性カップルの訴えを受け、この問題を審理した。
憲法裁は判決の中で、「今回の判決は男女の結婚を軽んじるものではなく、また結婚の条件を変えるものでもない」と述べている。
「異性間の結婚と同じように、同性間の結婚も可能になったということです」