◎ロンドン警視庁の元警察官、ウェイン・クーゼンス被告は今年3月、ロンドン南部で帰宅途中のサラ・エバラード氏(33歳)を誘拐し殺害した。
7月9日、ロンドン南部で帰宅途中の女性(33歳)を誘拐し殺害したロンドン警視庁の元警察官、ウェイン・クーゼンス被告が有罪を認めた。
マーケティングエグゼクティブのサラ・エバラード氏は3月3日に行方不明になり、1週間後に遺体で発見された。
現地メディアによると、クーゼンス被告はエバラード氏を誘拐しレイプしたことは認めたが、殺人についてはあいまいな発言を繰り返しており、殺人現場はまだ分かっていないという。
現職警察官の殺人事件は全国的な抗議に発展し、多くの女性が一人で外出している際に脅迫、暴力、レイプに直面したとロンドン警視庁に不満をぶつけた。
南部のクラッパム・コモンに設置されたエバラード氏を追悼する記念碑には多くの市民が花束を供えた。その後、警察に抗議する大規模集会が開催され、ロンドン警視庁は取り締まりに抵抗した一部の抗議者をコロナウイルス制限違反で拘留し、批判を浴びた。
クーゼンス被告は2018年にロンドン警視庁に入庁し、ロンドンと議会の警備を担当する外交保護司令部で働いていた。
トム・リトル検察官は9日、「クーゼンス被告は12時間のシフトを終えた後、レンタカーで面識のないエバラード氏を誘拐したと認めたが、殺した場所は明らかにしていない」と述べた。
キャロリン・オークリー検察官は、「私たちは被告が見知らぬ女性をレイプし、殺した理由をまだ知らない」と語った。
クーゼンス被告は9月29日から始まる2日間の公聴会後に刑を言い渡される予定。
事件後、クーゼンス被告はエバラード氏を誘拐する数日前に公然わいせつ事件を起こしていたことが明らかになり、ロンドン警視庁は起訴されるはずの職員をシフトにあてたとして厳しく非難された。公然わいせつ罪の処理に関する内部調査は現在も続いている。