◎プーチン大統領は近年、LGBTQ+を「西側のスパイ」「ネオナチの工作員」などと呼び、激しく弾圧してきた。
ロシア、サンクトペテルブルクの通り、レインボーフラッグを掲げるLGBTQ活動家(ロイター通信)

ロシアの最高裁判所は11月30日、LGBTQ+(性的少数者)の活動を事実上非合法化した。

最高裁は司法省の主張を全面的に認め、国内で活動するLGBTQ+の団体・集会・活動家を「過激派組織」とみなし、これを禁じると裁定した。

「伝統的な家族観」を重視するプーチン(Vladimir Putin)大統領は近年、LGBTQ+を「西側のスパイ」「ネオナチの工作員」などと呼び、激しく弾圧してきた。

国営メディアによると、30日の非公開審理は4時間に及んだという。司法省の代表者以外は中に入れず、被告もいなかった。

メディアが法廷に通されたのは判事が判決文を読み上げる時だけで、判事は健康上の理由からマスクを着用していた。

この裁判は機密扱いであり、司法省はいかなる証拠も開示せず、LGBTQ+の活動について、「社会的・宗教的不和を扇動し、過激派主義的な性質が顕著にみられる」と主張。それを「テロ組織に等しい存在」と呼んだ。

ロシア国外で活動するロシア人LGBTQ+活動家はこの判決を「おぞましい」と非難。「この国は完全に終わっている」とX(旧ツイッター)に書き込んだ。「プーチン最高裁の非人道的な判決はロシアが完全に終わっていることを示しています。この国はもうダメだ、どうしようもない...」

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