◎SNSインフルエンサー兼元格闘家のテイト容疑者とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
スマホを凝視するアンドリュー・テイト氏(Getty Images)

ルーマニアの地方裁判所は14日、組織犯罪と人身売買の疑いで逮捕・勾留されているアンドリュー・テイト(Andrew Tate)容疑者の保釈請求を却下した。

SNSインフルエンサー兼元格闘家のテイト容疑者とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。

4人はまだ起訴されていない。容疑者の弁護団は検察の勾留期間延長に異議を申し立てているが、地裁はこの訴えも退けている。

AP通信によると、首都ブカレストの地裁は14日の午前中に行われた審理で保釈請求を却下したという。弁護団がどのような保釈条件を提案したかは明らかになっていない。

地元メディアによると、重大犯罪で逮捕・勾留された被告人が保釈を求めることは滅多になく、それが認められたこともほとんどないという。

検察はテイト兄弟のパスポートを押収しているため、国外に逃亡する可能性は低い。

兄弟は検察が拘留期間を2月21日から30日間延長したことに異議を申し立て、敗訴した。検察は3回勾留期間を延長している。

ブカレスト地裁は1月の審理で、「被告らが捜査を免れるために何かしらの手を打つ可能性を否定できない」とし、勾留延長を支持した。

勾留期間は3月29日まで。地元メディアは4回目の延長もあり得ると報じている。

14日の判決後、530万人からフォローされるテイト容疑者のツイッターアカウントが更新された。「人々が憧れる人生を望むなら、それを守る覚悟が必要だ」

テイト容疑者は2017年にルーマニアに移住。女性を差別する発言やヘイトスピーチで物議を醸し、さまざまなSNSプラットフォームから凍結処分を受けている。

テイト兄弟は検察の主張をフェイクと呼び、「人気者を妬むスパイ軍団が俺たちを逮捕し、破滅させようとしている」と主張している。

捜査当局は1月、テイト兄弟とつながりのあるブカレスト近郊の屋敷に乗り込み、ロールスロイス、フェラーリ、ポルシェなどの高級車一式を押収した。当局は推定390万ドル相当の資産を押収したとされる。

検察は「テイト兄弟らが人身売買などの違法行為で収益を上げたことを立証できれば、その資産は捜査費用や被害者への補償に充てられる」としている。テイト容疑者は資産差し押さえを不服とし、控訴している。

捜査当局はテイト兄弟のグループに性的搾取された女性6人を特定。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという

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