◎戦術核兵器はより強力な戦略核兵器とは異なり、戦場で使用することを目的としている。
2023年2月17日/ロシア、首都モスクワ郊外の公邸、プーチン大統領(右)とベラルーシのルカシェンコ大統領(Vladimir Astapkovich/Sputnik/Kremlin/Pool/AP通信)

ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領は25日、同盟国ベラルーシに戦術核兵器を配備すると発表し、ウクライナへの軍事支援を強化する西側を威嚇した。

プーチン氏は国営テレビのインタビューで、「この決定はイギリスが先週ウクライナに劣化ウランを含む徹甲弾供与を決めたことに対応するものだ」と述べている。

ロシアはイギリスが核成分を含む徹甲弾を供与しようとしていると主張している。

プーチン氏はベラルーシに配備する戦術核兵器について、「ロシア軍が管理する」とした。

またプーチン氏は「核を保管する施設の建設は7月1日までに完了する」と述べた。

ベラルーシの独裁者であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は以前から核兵器の配備をロシアに求めていた。

プーチン氏はインタビューの中で、「ロシアは核兵器の不拡散に関する条約に違反していない」と主張し、「米国は長い間、NATO同盟国の領土に核兵器を配備してきた」と述べた。

ベラルーシは3つのNATO加盟国(ラトビア、リトアニア、ポーランド)と国境を接している。

ロシアは昨年2月の侵攻開始以来、ベラルーシ領を中継地として利用し、ウクライナに部隊を送り込んできた。

ルカシェンコ氏はプーチン氏の主要な同盟者であり、ウクライナ侵攻を支持し、ロシア軍に兵器や兵糧を送っている。

プーチン氏は「我が国は昨年、ベラルーシ軍機の近代化を支援し、核弾頭を搭載できるようにした」と指摘。「核弾頭を搭載できる爆撃機を10機準備できた」と述べた。

またプーチン氏は昨年ベラルーシに供与した弾道ミサイル「イスカンデル」にも核弾頭を搭載できると強調した。

戦術核兵器はより強力な戦略核兵器とは異なり、戦場で使用することを目的としている。

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