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ポルトガル議会、子どものSNS利用制限法案を承認

法案では、13歳未満の子どもはソーシャルメディアへのアクセス禁止、13〜16歳は親の承認がない限り利用できないことを明記している。
SNSアプリのイメージ(Getty Images)

ポルトガル議会(一院制、定数230)の委員会は12日、未成年者のソーシャルメディア利用に関する制限を盛り込んだ法案を賛成多数で可決した。この法案は13歳から16歳の子どもがインスタグラムやティックトック、フェイスブックなど主要なソーシャルネットワークにアクセスする際、親の明示的な同意(親権者の承認)が必要になることを義務付けるもので、欧州内でも先進的な規制の一つと見なされている。

この法案は与党・社会民主党(PSD)が提出したもので、委員会は賛成148ー反対69票(棄権13)で可決。最終成立には今後の審議や修正を経る必要があるが、可決・成立する公算が高まっている。

法案では、13歳未満の子どもはソーシャルメディアへのアクセス禁止、13〜16歳は親の承認がない限り利用できないことを明記している。親の同意はポルトガルのデジタル身分認証システムである「デジタル・モバイル・キー(DMK)」を通じて確認される仕組みだ。プラットフォーム側にも年齢確認システムの導入が義務付けられ、これに従わない企業には世界収益の最大2%に当たる罰金が科される可能性がある。

同法案の支持者はネットいじめや有害コンテンツ、オンライン上の性的搾取などから子どもを守る必要性を強調している。PSD議員は「子どもたちを守ることが目的であり、単なる禁止ではなく、親と家族に子どものオンライン活動をコントロールする力を与えるものだ」と語った。

ポルトガルでは従来から13歳未満の利用を禁止する法律が存在したが、プラットフォーム側が年齢を体系的に確認する仕組みが不足していたため実効性が乏しかった。このため、今回の規制は年齢確認の義務化と親権者の関与を強化する点で意味があるとされる。

この動きは欧州内で広がる子どものソーシャルメディア規制の潮流とも一致しており、フランス下院も先月、15歳未満の禁止法案を可決しているほか、オーストラリアでは16歳未満のSNSアクセスを全面的に禁止する法律が昨年施行された。専門家は過度のソーシャルメディア利用が青少年の精神的健康や発達に悪影響を及ぼす可能性を懸念している。

一方で、今回の法案には実施方法や年齢認証の技術的・プライバシー面での課題を指摘する声もある。批評家からは、若者がVPNを使って制限を回避する可能性や、データ保護の問題が懸念されている。今後、議会の専門家委員会で詳細な実施策が詰められる見込みだ。

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