◎パレードは6月末に行われる予定だったが、オスロ中心部のナイトクラブ近くで銃乱射事件が発生したことを受け、延期されていた。
ノルウェーの首都オスロで10日、LGBTQ+(性的少数者)プライドパレードが行われ、数千人が参加した。
このパレードは6月末に行われる予定だったが、オスロ中心部のナイトクラブ近くで銃乱射事件が発生したことを受け、延期されていた。
事件は6月25日未明、LGBTQ+に人気のあるナイトクラブ「ロンドンパプ」近くで発生し、2人が死亡、21人が重軽傷を負った。
警察は当時、この事件を「イスラム過激派のテロ」と表現し、市内でプライドパレードや集会を予定している団体にイベントを中止するよう求めていた。
容疑者の男は43歳のイラン人でノルウェー国籍を取得していた。男は殺人、殺人未遂、テロの疑いで拘束されている。動機はまだ明らかになっていないが、警察は憎悪犯罪を視野に捜査を進めている。
10日のパレードを主催した団体はSNSに、「このパレードは本来の趣旨とは異なり、6月の銃乱射事件の被害者とノルウェーのLGBTQコミュニティーへの連帯示すものである」と投稿している。
公共放送局NRKなどによると、ガール・ストーレ(Jonas Gahr Store)首相を含む議員数人がパレードに参加し、連帯を表明したという。
ガール・ストーレ氏はノルウェー通信(NTB)の取材に対し、「このパレードはノルウェーの価値観を表現する重要な祭典だ」と語った。
近郊の会場ではコンサートも開かれ、数千人が参加した。