◎EU加盟国のブルガリアは北マケドニアとアルバニアのEU加盟を阻んでいる。
北マケドニアの首都スコピエで2日、マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領の提案に反対する抗議デモが開催され、数万人が政府庁舎周辺に集まった。
マクロン氏は今週スペインで行われたNATO首脳会議の中で、北マケドニアのEU加盟問題について言及し、怒りを買った。
EU加盟国のブルガリアは北マケドニアとアルバニアのEU加盟を阻んでいる。
ブルガリアは北マケドニアと言語や民族をめぐって対立し、アルバニアもその流れで加盟交渉を阻まれることになった。
北マケドニア政府はマクロン氏の提案を「強固」と呼んだが、主要野党は同国の歴史、言語、アイデンティティー、文化が失われると拒否反応を示した。
北マケドニアは17年前にEU加盟候補国入りし、2020年に加盟交渉開始の許可が下りたが、交渉開始時期は決まっていない。
マクロン氏はNATOサミットの中でこの問題に言及。「妥協案が提示される」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。「私は妥協案が見つかると確信しています...」
2日のデモを主催した野党党首は記者団に対し、「北マケドニアがブルガリアと同化しなければならないのであれば、EUなどいらない」と語った。
ブルガリアは北マケドニア政府に対し、ブルガリア語をルーツとすることを公式に認め、憲法でブルガリア人を国の民族と定義し、ブルガリアに対するヘイトスピーチを取り締まるよう求めている。
北マケドニアのオスマニ(Bujar Osmani)外相は2日、「フランスの提案は北マケドニアの言語とアイデンティティーを守り、EU加盟交渉を促すだろう」と語った。
抗議デモは平和的に終了した。野党のウェブサイトによると、3日にも同様のデモが行われる予定。