◎北マケドニアは中東やアジアの貧しい国々から西欧を目指す亡命希望者の通過ルートのひとつになっている。
北マケドニアの警察当局は26日、亡命希望者とみられるシリア人16人を乗せた車が警察の検問を避けようとして事故を起こし、4人が負傷したと発表した。
警察の報道官によると、事故は25日遅くに北部のセルビア国境近くの高速道路で発生したという。警察は北マケドニア国籍の男を逮捕したと発表したが、認否は明らかにしていない。
負傷したシリア人4人は医療機関に搬送され、入院した。
国連によると、コロナウイルスの国境封鎖緩和と食料・燃料価格高騰の影響により、西欧に亡命を希望する移民の数が急増している。
北マケドニアは中東やアジアの貧しい国々から西欧を目指す亡命希望者の通過ルートのひとつになっている。希望者はトルコからギリシャを経由して北マケドニアに入り、ドイツやイギリスなどを目指す。
人身売買組織は希望者やその家族から移送費として多額の金を徴収し、利益を上げている。
3日前にはギリシャから不法入国したとみられる移民26人が保護され、密入国ほう助で1人が逮捕された。
2週間前にはシリア人を乗せたトラックが国境近くで横転、35人が負傷している。
先月末に国境近くで発生したトラックによる密入国事件ではシリア、パキスタン、インドの亡命希望者とみられる86人が保護された。