◎モンブランには毎年約2万人のハイカーやスキーヤーが訪れる。
フランス当局は15日、ハイカー3人が西欧最高峰のモンブラン(標高4807m)の氷河で雪崩に巻き込まれ、英国人女性1人の死亡を確認したと発表した。
南部のリゾート地シャモニーの山岳救助隊によると、雪崩はモンブラン最大の氷河のひとつで14日に発生したという。
救助隊は14日の現地時間17時頃に通報を受け、ヘリコプターで現場に向かった。
地元メディアは救助隊員の話を引用し、「3人を救助したが、女性1人の死亡を確認した」と報じている。
シャモニーの地検によると、亡くなった女性、パートナー、ガイドはノルディックスキーをするために現地に向かったという。
雪崩が発生した地域には「雪崩警報」が発令されていた。
地検は女性の死因を特定したうえで、業務上過失致死も視野に捜査を進めるとしている。
モンブランには毎年約2万人のハイカーやスキーヤーが訪れる。
しかし近年、温暖化の影響で永久凍土が溶け、ハイカーに人気のあるルートでは落石の危険性が高まっているという。
昨年8月には熱波の影響でさらに雪解けが進み、落石が多発。ハイカーに人気の山小屋2つが閉鎖を余儀なくされた。
雪解けは雪崩のリスクを高めると考えられている。