◎ドネツク州マリウポリはロシア軍に包囲され、空爆と砲撃にさらされている。
2022年3月18日/ウクライナ、東部ドネツク州マルウポリの市街地(Satellite image ©2022 Maxar Technologies)

3月19日、ウクライナ東部マリウポルの警察官がバイデン米大統領とマクロン仏大統領に最新の防空システムを提供するよう懇願した。

ドネツク州マリウポリはロシア軍に包囲され、空爆と砲撃にさらされている。ウクライナ当局によると、子供を含む多くの住民が市内に取り残されており、外部の支援もほぼ遮断された状態だという。

マリウポリ警察のミハイル・ベルシュニン氏は19日、瓦礫が散乱する通りで撮影したビデオ映像の中で、「ロシア軍は街を消し去ろうとしている」と警告し、米仏大統領に民間人を救うよう懇願した。「ウクライナは多くの支援を受け取っていますが、マリウポリはさらなる支援を必要としています...」

ベルシュニン氏は「子供や老人が死に、マリウポリは破壊され地球上から消えてしまった」と述べた。

映像にはいくつかの建物から火が上がり、多くの民家や道路が破壊された様子や爆発音も記録されていた。

ベルシュニン氏はバイデン大統領とマクロン大統領に、「あなたがたは支援を提供すると約束した」と呼びかけた。「私たちを助けてください。バイデン、マクロン、あなた方は偉大なリーダーです。最後まで偉大なリーダーでいてください...」

またベルシュニン氏は、マリウポリは2016年に粉々に破壊されたシリアの都市アレッポと同じ運命をたどっていると警告した。

ロシアの支援を受けたアサド政権は反対派に支配されていたアレッポを包囲し、外部の支援を完全に断ったうえで爆撃し、市内に取り残された市民を含む反対派を飢えさせ、屈服させる残酷な作戦を展開した。

マリウポリは2014年のクリミア侵攻時にもドネツク人民共和国の分離主義者の攻撃を受けたが、何とか打ち返しウクライナにとどまった。

2022年3月18日/ウクライナ、東部ドネツク州マルウポリ、支援物資を運ぶ市民(Alexei Alexandrov/AP通信)
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