◎クリスチャーヌ・トビラ氏は仏大統領選に立候補した初の黒人女性であり、2012年から2016年まで司法大臣を務めた。
2022年2月8日/フランス、パリの会見場、クリスチャーヌ・トビラ氏(Rafael Yaghobzadeh/AP通信)

3月2日、フランス大統領選挙に立候補したリベラル派のアイコンであるクリスチャーヌ・トビラ氏が選挙戦から撤退すると発表した。

トビラ氏は仏大統領選に立候補した初の黒人女性であり、2012年から2016年まで司法大臣を務めた。

トビラ氏は記者会見の中で、「公職者500人の推薦を集めることができなかった」と述べた。大統領選の第1ラウンドに進むためには、国会と地方議会の議員500人以上の推薦を集める必要がある。

推薦状の提出期限は3月4日、トビラ氏を推薦した公職者は200人に満たなかった。

各紙の世論調査によると、選挙戦をリードしているのはまだ立候補を表明していない現職のエマニュエル・マクロン大統領で、トビラ氏は他の右派候補に大きくリードを許していた。

大統領選の第1ラウンドは4月10日に行われる予定。第1ラウンドで過半数を獲得する候補者が出なかった場合は4月24日の決選投票で勝者を決める。

トビラ氏は1990年代にEU議会のフランス代表として活躍し、2001年に奴隷貿易を人道に対する罪と認めるフランス法を提唱した。翌年、同氏は黒人女性として初めて仏大統領選に立候補した。

地元メディアによると、他のリベラル候補は何とか推薦を確保したという。主要候補は極左のジャン=リュック・メランション氏、緑の党のヤニック・ジャド氏、社会党のパリ市長アンヌ・イダルゴ氏、共産党から出馬のファビアン・ルーセル氏。

マクロン大統領のライバルである国民連合のマリーヌ・ル・ペン党首と最も危険な極右と呼ばれるエリック・ゼムール候補、そしてマクロン大統領も500人以上の推薦を集めている。

大統領候補を推薦する公職者の氏名は2017年から公表されており、特に地方議会の議員は過激な意見を持つ候補の推薦に慎重になった。

中道派のマクロン大統領はまもなく正式に立候補を表明する予定である。

各紙の世論調査の1位はマクロン大統領、次点は右派のル・ペン党首、ヴァレリー・ペクレス氏(共和党)、ゼムール氏が争っている。

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