フランス首相がまた辞任、組閣から24時間、混乱極まる
ルコルニュ氏は9月9日に前任者のバイル前首相の後任として、不安定な状況が続く中、この1年で4人目の首相に就任した。
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フランスのルコルニュ(Sebastien Lecornu)首相が6日、就任から1カ月も経たないうちに辞意を表明した。
ルコルニュ氏は新内閣を発足させてから24時間も経たない辞意を表明。少数与党に残された選択は限られているように見える。
この辞任でフランスの政治危機は深刻化。野党はマクロン(Emmanuel Macron)大統領に議会を解散するよう促している。
大統領府は6日、世論調査で過去最低の支持率を記録しているマクロン氏がルコルニュ氏の辞任を受け入れたと発表した。
ルコルニュ氏は9月9日に前任者のバイル(Francois Bayrou)前首相の後任として、不安定な状況が続く中、この1年で4人目の首相に就任した。
国民議会(下院、定数577)は先月、バイル氏の信任決議案を反対多数で否決。これにより、9ヵ月前に発足したバイル政権は崩壊し、マクロン氏は新たな首相を任命するか、議会を解散するかの選択を迫られた。
マクロン氏はルコルニュ氏を後任に指名。26年度予算案について、政党間の合意形成を直ちに図るよう指示したが、失敗に終わった。
フランス政界は昨年に解散総選挙を実施して以来、混乱に陥っており、国民議会は深刻な分裂状態にある。
極右および極左の議員が320議席以上を占め、過半数の議席を占める政党は存在しない。
26年度予算案への理解を求めるルコルニュ氏の交渉は破綻。辞任を余儀なくされた形だ。
極右「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員は6日、ルコルニュ氏の辞任を歓迎。マクロン氏に議会を解散し、政界から去るよう命じた。「マクロン、今すぐ議会を解散し、引退しなさい。さようなら...」
フランスでは先週から政府の歳出削減に抗議するデモが続いている。