◎西側諸国はパリ五輪の開幕を控えたフランスが麻痺するのではないかと懸念している。
フランス、極右「国民連合(RN)」のルペン議員(Getty Images)

フランス極右「国民連合(RN)」を率いるルペン(Marine Le Pen)議員が17日、今月初めの議会選で同国が深く分裂し、「泥沼に陥っている」と述べた。

ルペン氏はBFMテレビのインタビューで、「我々は泥沼状態、泥沼の真っただ中にいる」と語った。

今月7日の国民議会(下院、定数577)選を制した左派系4党から成る連合「新人民戦線(緑の党、社会党、共産党、不屈のフランス)」は大連立の可能性を模索しているようだが、首相・閣僚選出で対立しているようだ。

新人民戦線は180議席強を獲得、マクロン(Emmanuel Macron)大統領の与党連合を上回った。ルペン氏のRNは当初の予想を下回り、第3勢力に甘んじたが、それでも過去最高の議席を獲得した。

西側諸国はパリ五輪の開幕を控えたフランスが麻痺するのではないかと懸念している。

地元メディアによると、新人民戦線の連立交渉は暗礁に乗り上げているようだ。

不屈のフランス」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏は選挙後、「マクロンは我々に組閣を要請する義務がある」と主張したものの、交渉をまとめられずにいる。

マクロン氏は16日、アタル(Gabriel Attal)首相と閣僚の辞表を受理したが、新政権が発足するまでの間、暫定政権を率いるよう要請した。

連立交渉が破綻した場合、再選挙の可能性もある。

大統領選に3度立候補したルペン氏はインタビューで、「これが泥沼、左派とマクロンがもたらした泥沼だ」と語った。

またルペン氏はマクロン氏が新政権の発足時期や連立交渉の進捗状況を説明しなかったことを批判した。

スポンサーリンク