セルビア議会選、学生運動が過半数を確保、結果確定で政権樹立へ

反政府デモを主導してきた野党勢力「学生リスト」は定数250議席のうち140議席を獲得、過半数を確保した。
2026年10月25日/セルビア、首都ベオグラード、反政府運動「学生リスト」の議会選勝利を祝う人々(AP通信)

セルビアの選挙管理委員会は5日、10月25日に行われた議会選挙の最終結果を発表した。反政府デモを主導してきた野党勢力「学生リスト」は定数250議席のうち140議席を獲得、過半数を確保した。ブチッチ(Aleksandar Vucic)前大統領率いる与党・セルビア進歩党(SNS)は103議席にとどまり、少数政党が残る7議席を得た。これにより、学生勢力を中心とする新議会と新政権の発足に向けた手続きが進む。

学生運動は2024年11月に北部ノビサドの鉄道駅で屋根の一部が崩落し、16人が死亡した事故をきっかけに拡大した。公共事業をめぐる汚職や政府の責任を追及する抗議活動は約2年間続き、学生に加えて教員や農家なども参加。最終的にブチッチ政権を選挙で敗北に追い込んだ。

「学生リスト」の候補者には、政治経験の乏しい大学教授や教員、各分野の専門家らが多く含まれる。同党は法の支配を回復し、ブチッチ政権下で広がったと主張する汚職を根絶すると公約している。

今後は選管が各候補の当選を正式に確定し、その後30日以内に新議会の初会合が開かれる。新議会の発足後、新政権の樹立に向けた手続きが進む。

一方、政権交代を前に、選挙不正や抗議デモ参加者への暴行、汚職などに関連する捜査で、警察幹部や公務員らの拘束が相次いでいる。11月4日夜には、昨年8月の学生デモで参加者を虐待した疑いで警察官9人が拘束された。ブチッチ氏は学生勢力の動きを「革命的テロ」と非難している。

14年間にわたり議会を支配してきたSNSの敗北は、セルビアの政治に大きな転換をもたらす。EU加盟交渉の停滞やロシア、中国との緊密な関係を含め、新政権が外交・国内政策をどう転換するかも注目される。

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