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スペイン列車衝突、死者40人に、300人負傷

事故は18日の午後7時40分ごろ、マラガ発マドリード行きの高速列車の後部車両が脱線し、反対方向に走行していた列車に衝突したことが原因とみられている。
2026年1月19日/スペイン、南部アンダルシア州コルドバ近郊、列車同士が衝突した現場(AP通信)

スペイン南部アンダルシア州コルドバ近郊で1月18日に発生した高速列車同士の衝突事故について、当局は19日、これまでに40人の死亡を確認したと明らかにした。

地元メディアによると、当局による救助活動が継続中で、死者の数はさらに増える可能性があるという。事故は18日の午後7時40分ごろ、マラガ発マドリード行きの高速列車の後部車両が脱線し、反対方向に走行していた列車に衝突したことが原因とみられている。衝撃は激しく、衝突した列車の先頭車両が側方の斜面に転落するなど甚大な被害となった。救助隊は重機を使って車両を移動させながら、現場で遺体や負傷者の捜索を続けている。死者数は現時点で40人とされるが、捜索が進む中で増加する可能性がある。

事故現場では救急隊や消防隊、警察が夜を徹して捜索活動を行い、乗客の救出に全力を挙げている。地元メディアは現場の状況を「壊滅的」と評し、衝撃で一部の遺体は100メートル以上吹き飛ばされたという報告もある。アンダルシア州知事は声明で、重機が投入されていないエリアでも遺体が見つかる可能性が高いとして、死者数がさらに増える可能性を指摘した。救助隊はDNAサンプルの提供を呼びかけ、身元確認作業を急いでいる。

負傷者も多数出ており、現時点で292人が負傷した。負傷者のうち何人かは意識不明の重体と伝えられている。地元の医療システムは大きな負荷を受けており、近隣の医療機関が応援に駆け付けている。列車に搭乗していた一部の乗客は窓ガラスを割って車外に避難した。

サンチェス(Pedro Sánchez)首相はこの事故を受けて悲しみを表明し、被害者と遺族に哀悼の意を示した。またサンチェス氏は国を挙げて3日間喪に服すことを宣言し、救助と復旧のための政府支援を約束した。スペインでこの規模の死傷者が出た鉄道事故は2013年にガリシアで起きた列車脱線事故以来である。

今回衝突した列車はスペイン最大の高速鉄道網を構成する重要な路線として運行されていた。事故の影響でマドリードとアンダルシア方面を結ぶ路線は運行停止となり、航空各社やバス事業者が代替輸送を提供するなど、地域の交通にも大きな混乱をもたらしている。運輸省が事故原因を調査中で、現時点では人的ミスは否定されているものの、列車または鉄道インフラの不具合が関与している可能性があるとみて調査を進めている。事故原因の特定には時間を要する見込みだ。

事故発生現場は人口密集地から離れた地域であり、救助活動は地形の制約を受けながら進められている。地元住民やボランティアも支援に参加し、負傷者の手当てや避難所での支援活動に協力している。被害者の多くは一般乗客で、旅行や仕事で列車を利用していたとみられている。救助隊は引き続き行方不明者の捜索を進め、全容解明と被害者支援に向けた取り組みが続いている。

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