◎ベラルーシの独裁者、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領は17日の声明でロシアのウラジーミル・プーチン大統領に感謝し、「陰謀には恐らくアメリカの連邦捜査局(FBI)と中央情報局(CIA)が関わっている」と主張した。
報道によると、ロシアの連邦保安庁(FSB)は、ベラルーシの独裁者、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領の殺害を計画していたベラルーシ人2人を逮捕したという。
逮捕された男性のひとり、アレクサンドル・フェドゥタ氏は1994年にルカシェンコ大統領の報道官を務めていた。もうひとりの弁護士、ユーラス・ジャンコビッチ氏はベラルーシとアメリカの市民権を持っている。
FSBは17日の声明で、容疑者はベラルーシに引き渡されたと述べた。国営メディアの取材に応じた当局関係者によると、ベラルーシの治安機関であるベラルーシ国家保安委員会(KGB)から2人の計画に関する情報が提供されたため、逮捕に踏み切ったという。
FSBは会見の中で、「反逆者たちは野党勢力に味方するベラルーシの将軍と会うためにモスクワを訪れた」と述べた。「反逆者たちはルカシェンコ大統領の暗殺を企て、民主的な選挙で選ばれたベラルーシの現政権を転覆させるつもりでした」
「また反逆者たちは、ラジオやテレビを通じて市民にクーデターの正当性をアピールしたうえで、国民のために働いているルカシェンコ大統領と治安部隊を破壊するクーデター計画を詳述していました」
ルカシェンコ大統領は17日の声明でロシアのウラジーミル・プーチン大統領に感謝し、「陰謀には恐らくアメリカの連邦捜査局(FBI)と中央情報局(CIA)が関わっている」と主張した。「私たちはFBIとCIAが関わっている証拠を発見しました。私は反逆者を拘束し、最も尊い民主主義の破壊は阻止してくれたプーチン大統領に感謝します」
ルカシェンコ大統領は昨年8月に行われた大統領選挙で圧倒的勝利を収めたと主張したが、独裁に反対する野党党首と支持者たちはこの主張を却下し、アメリカとEUも不正に満ち満ちた選挙および集計作業を非難した。
しかし、反抗的なルカシェンコ大統領は西側諸国の非難を内政干渉と却下し、プーチン大統領に助けを求め、支持を得たことで勢いを取り戻し、平和的な抗議者を力でねじ伏せた。
公式結果によると、ルカシェンコ大統領は有効票の80~90%を獲得し、6期目の当選を決めたという。しかし、一部の票集計担当が不正を認めたため、野党議員らはルカシェンコ大統領の辞任と民主的な再選挙を呼びかけた。
その後、KGBは平和的な抗議者を放水砲、ゴム弾、スタングレネード、催涙ガス弾、警棒、鉄拳などで厳しく取り締まり、34,000人以上を逮捕した。選挙後、野党党首のスヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏はリトアニアに亡命を余儀なくされ、その他の野党指導者の多くは逃亡もしくは強制収容所に投獄されている。