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イエメン政府軍、フーシ派戦闘員を装甲車でひく映像、戦争犯罪の疑いも

映像は装甲車の車内から撮影され、車両が複数のフーシ派戦闘員に接近し、その上を走行する場面が映っている。
2026年10月5日/イエメン南西部、イエメン政府軍の兵士(ロイター通信)

イエメンで、サウジアラビアが支援する政府側の戦闘員が装甲車でフーシ派の戦闘員をひく様子を撮影した映像が公開され、戦争犯罪の疑いが浮上している。映像は政府軍が5日、親イラン武装組織フーシ派から紅海の要衝バブ・エル・マンデブ海峡周辺の地域を奪還した戦闘の中で撮影されたとみられる。映像は装甲車の車内から撮影され、車両が複数のフーシ派戦闘員に接近し、その上を走行する場面が映っている。

別の場面では、武器を持たずに走っていた男性や地面にしゃがんでいた男性を車両がひき、その後、両手を上げている2人の男性の上を再び車両が通過している。映像には銃撃音も入り、車両のフロントガラスが銃撃を受けて割れる場面も確認できる。

フーシ派はこの映像について、サウジとその支援を受ける勢力の実態を示す「戦争犯罪」の証拠と主張した。一方、政府の主要部隊である巨人旅団の報道官は、現場の戦闘員がフーシ派の兵士が降伏していると誤認し、その後、攻撃を受けたと説明。調査を進めていると明らかにした。

政府側の別の部隊は映像についてコメントしなかったが、捕虜を適切に扱い、倫理的・宗教的・法的な戦闘規範を守るよう部隊に指示した。

フーシ派についても、民間人への狙撃や砲撃、超法規的処刑、援助物資の略奪、捕虜虐待、少年兵の使用など、過去に戦争犯罪の疑いが指摘されている。フーシ派はこれらを否定している。

今回の映像が公開された背景には、イエメン内戦の急速な悪化がある。政府軍はサウジ軍による大規模支援を受け、紅海とインド洋を結ぶ重要航路の一つであるバブ・エル・マンデブ海峡周辺で反攻を続けている。一方、フーシ派も別の戦線で攻勢を強めており、戦闘が拡大している。

バブ・エル・マンデブ海峡は国際海上輸送にとって重要な地点であり、今回の戦闘激化はイエメン国内だけでなく、紅海の航行や世界のエネルギー市場にも影響を及ぼしている。

政府軍による領土奪還の一方で、捕虜や戦闘不能者への扱いをめぐる問題が浮上したことで、軍事的な勝敗だけでなく、戦闘における国際法の順守も改めて問われる状況となっている。

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