◎中銀の主要政策金利は昨年から今年にかけて、8.5%から45%まで引き上げられた。
トルコ、イスタンブールの市場(Getty Images)

トルコの中央銀行総裁に就任したカラハン(Fatih Karahan)氏が8日、決意を持って同国のインフレ抑制策(金利引き上げなど)を継続すると表明した。

ゴールドマン・サックスの元幹部であるカラハン氏は先週総裁に就任して以来初めて、公の場で発言。消費者物価指数(CPI)が今年と来年にかけて大幅に低下するという見通しを示した。

カラハン氏は首都アンカラの記者団に対し、「我々はディスインフレを定着させるための努力を断固として継続する。中銀の責務は物価の安定を確保・維持することだ」と語った。

エルカン(Hafize Gaye Erkan)前総裁は先週、不適切な権力行使と業務に家族が干渉したという疑惑を受け、辞任した。

エルカン氏はX(旧ツイッター)に投稿した声明で、「家族へのさらなる攻撃を防ぐために辞任することを決めた」と書き込んでいた。

中銀の主要政策金利は昨年から今年にかけて、8.5%から45%まで引き上げられた。

エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は高い借入コストを「敵」と呼び、「インフレを解消するためには金利を引き下げなければならない」と長年主張。利下げ政策に抵抗する中銀総裁を解任してきた。

しかし、昨年6月に就任したエルカン氏はエルドアン氏の手法を否定し、利上げを強行。エルドアン氏もこれを受け入れていた。

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