◎車は7日の午後9時25分頃(現地時間)にビーチサイドの遊歩道に突っ込み、歩行者を跳ね飛ばした。
イスラエル当局は7日、首都テルアビブのビーチ付近で車が人込みに突っ込み、イタリア人観光客が死亡、7人が負傷したと発表した。
イタリア外務省は同国籍の男性が死亡したことを確認した。
ソーシャルメディアで共有された動画には、横転した車両に警察官が発砲するところが映っていた。
テルアビブ警察は「テロリストを射殺した」と報告しているが、それ以上の詳細は明らかにしていない。
AP通信は目撃者の話として、「運転手の男が蜂の巣にされた」と報じている。
ヨルダン川西岸地区では同日未明、英国系イスラエル人の姉妹が射殺される事件が発生した。容疑者は捕まっておらず、軍と警察が行方を追っている。
テルアビブ警察によると、車は7日の午後9時25分頃(現地時間)にビーチサイドの遊歩道に突っ込み、歩行者を跳ね飛ばしたという。
近くのガソリンスタンドにいた警察官が騒ぎを聞きつけ現場に駆け付けたところ、車の運転手がライフルのようなものに手を伸ばそうとしているのを目撃し、射殺した。
地元紙タイムズ・オブ・イスラエルは救助隊員の話を引用し、「容疑者を除く死傷者8人は全員観光客」と報じている。
負傷した7人のうち3人は中程度の怪我、4人は軽症と報告されている。
イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相はツイッターに声明を投稿。亡くなった男性と遺族に哀悼の意を表し、容疑者を「卑怯者」と非難した。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は事件後、テロ対策として警察および陸軍の予備役に動員をかけたと発表した。
ネタニヤフ氏は英国系イスラエル人姉妹が射殺された西岸地区の現場を視察。「テロリストを一掃する」と語った。
この銃撃事件はイスラエル軍がレバノン南部とガザ地区を空爆してから数時間後に発生した。
同軍はガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスが6日にレバノンからイスラエル南部に向けてロケット弾を発射したと報告。報復としてハマスの拠点を空爆した。
東エルサレムの聖地アルアクサ・モスクでは今週、イスラエル警察とパレスチナの礼拝者による衝突が2夜連続で発生し、緊張が高まっている。
パレスチナ人はこの取り締まりを非難し、地域全体で怒りを引き起こした。
レバノンからイスラエル南部に向けて発射されたロケット弾は2006年のレバノン侵攻以来の規模となった。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領した。
イスラエルは東側の旧市街を含むエルサレム全体を首都とみなしているが、国際社会はこれを認めていない。
東エルサレムは1948年の第一次中東戦争後にヨルダンの管理下に置かれたものの、1968年以降は東西ともイスラエルが事実上支配している。