タリバン最高指導者「神がシャリアに感謝しないアフガン人を罰する」政変から4年

アフガンは現在、隣国からの大規模な難民流入、低迷する経済、米国からの支援打ち切りに直面している。
2022年6月26日/アフガニスタン、パクティカ州郊外の村、子供たち(Ebrahim Nooroozi/AP通信)

アフガニスタンのタリバン暫定政権の最高指導者であるアクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師は15日、政権奪取から4年を記念する声明で、「神がイスラム教の支配に感謝しないアフガン人を罰する」と警告した。

タリバンは2021年8月15日、当時の共和国政府を打倒し、政権を掌握した。

その後、米国とNATOは20年に及ぶ戦争の末、アフガンから部隊を撤退させた。

タリバンはそれ以来、アクンザダ師の勅令に基づき、女性や少女に対する広範な制限を含む独自のシャリア(イスラム法)を市民に強制してきた。

ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官はX(旧ツイッター)にアクンザダ師の声明を投稿。「アフガニスタン人はシャリアを確立するために、ほぼ50年間苦難と犠牲に耐えてきた。シャリアは市民を腐敗、抑圧、麻薬、盗み、強盗、略奪から救った」と主張した。

またアクンザダ師は「シャリアは決して忘れてはならない偉大な神の恵みです。勝利記念日(8月15日)の記念行事において、神の恵みがさらに増すよう、全能の神に深い感謝を表明すべきです」と述べた。

そして、「もし、神の意志に反して、恵みに感謝せず、不誠実であれば、私たちは全能の神の厳しい懲罰を受けることになります」と警告した。

アフガンは現在、隣国からの大規模な難民流入、低迷する経済、米国からの支援打ち切りに直面している。

国連によると、約1000万人が深刻な食料不足に直面し、3人に1人の子供が発育不全に陥っている。

トランプ米政権は4月、アフガンへの支援を停止した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、今年イランとパキスタンからアフガンへの帰国を余儀なくされた難民は先週時点で220万人にのぼる。その60%が18歳未満であった。

ロシア政府は先月初め、タリバン暫定政権を世界で初めて正式に承認した。

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