◎シリア内戦の犠牲者は50～60万人と推定され、10万人以上が行方不明になったとみられる。戦前の人口のおよそ半数が国外に逃亡した
シリア南部ダラア近郊の路上で爆弾が爆発し、シリア人ジャーナリストと陸軍兵士3人が死亡した。国営シリア・アラブ通信（SANA）が9日に報じた。
それによると、亡くなったのは地元テレビ局のベテラン特派員と兵士3人。一行を乗せた車はヨルダン国境近くで麻薬密売組織を取り締まる作戦を終え、基地に戻る途中だったという。
ジャーナリストと兵士2人は即死。もうひとりの兵士は病院で死亡した。
ダラアはアサド政権に対する蜂起が始まった場所として知られている。アサド（Bashar Assad）大統領はこの蜂起を武力でねじ伏せ、混乱が拡大。瞬く間に内戦に発展した。
ダラアとその周辺地域は2018年にアサド政権の管理下に置かれたものの、一部の反体制派は郊外に拠点を置いている。
2018年にロシアが仲介した取引により、ダラアの反体制派の一部が拠点に留まり、パトロールなどの治安維持を担当することも認められた。
クルド人武装勢力を含む反体制派の拠点がある地域では緊張が高まっており、この数カ月で数百人が死亡したとされる。
