SHARE:

サウジアラムコ25年第3四半期決算、原油安で減収減益

サウジは市場支援のため数年間にわたり自主的な減産を続けてきたOPECプラスが段階的に減産を解除する中、原油増産を進めている。
サウジアラビア、国営石油会社サウジアラムコのロゴ(Getty Images)

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは4日、原油価格と製品価格の下落に伴い、25年第3四半期(7~9月)の純利益が前年同月比で2.3%減少したと発表した。

ただし、石油生産量の増加により、業績は第2四半期(4~6月)比で改善した。

サウジは市場支援のため数年間にわたり自主的な減産を続けてきたOPECプラスが段階的に減産を解除する中、原油増産を進めている。

10月には原油先物が3カ月連続で下落、5カ月ぶりの安値を記録した。供給過剰懸念と米国の関税問題が背景にある。

アラムコは決算報告で、純利益が前年同期の1034億リヤルから1010億2000万リヤル(約4.13兆円)に減少したと説明した。

また同社は原油と精製・化学製品の数量・価格上昇による収益増加により、前期比では約19%増加したと述べた。

同社の株価は決算発表後、0.7%上昇した。

OPECプラスは先週、12月の石油生産量を小幅に増やし、来年初めに増産を一時停止することに合意。一部の投資家はこれを市場における供給過剰のシグナルと見なした。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします