◎このヨルダン人は議会議員とみられ、同国から西岸地区の国境を越えた直後に逮捕された。
イスラエルとヨルダンの国境(Getty Images)

ヨルダン外務省は23日、イスラエル当局がヨルダン川西岸地区に武器と現金を密輸したとされるヨルダン人男性を逮捕したと発表した。

同省の報道官はAP通信の取材に対し、「事件の経緯・詳細を確認し、できる限り迅速に対応したい」と述べた。

それによると、このヨルダン人は議会議員とみられ、同国から西岸地区の国境を越えた直後に逮捕されたという。

イスラエル外務省はコメントを出していない。

この事件はすでに緊迫しているヨルダンとイスラエルの関係を悪化させる可能性がある。

西岸地区ではこの1年、暴力事件が急増している。イスラエル政府によると、西岸地区ではヨルダンから密輸された銃を含む違法な銃器が多数流通しているという。

今年西岸地区でイスラエルの治安当局に殺害されたパレスチナ人は90人。東エルサレムと西岸地区で殺害されたイスラエル人は19人となっている。

ネタニヤフ政権が発足して以来、ヨルダンとイスラエルの関係は入植地建設、西岸の暴力、東エルサレムに関する政策などの影響で悪化の一途をたどっている。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領した。

東エルサレムは1948年の第一次中東戦争後にヨルダンの管理下に置かれたものの、1968年以降は東西ともイスラエルが事実上支配している。

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