◎イラン革命防衛隊(IRGC)が発射した300機以上のドローンと多くのミサイルは13午後~14日午前にかけてイスラエル領内に到達した。
イスラエルの戦争内閣が15日、エルサレムで閣議を開き、イランによる前例のないミサイル・ドローン攻撃への対応を協議した。
政府は決定に至ったかどうかを明らかにしていない。
西側諸国はイランの攻撃を強く非難する一方、ネタニヤフ政権には自制を求めている。
イラン革命防衛隊(IRGC)が発射した300機以上のドローンと多くのミサイルは13日午後~14日午前にかけてイスラエル領内に到達した。
イスラエル国防軍(IDF)防空システム「アイアンドーム」などでこれを迎え撃ち、99%を撃墜したと報告している。
米国を含む周辺の同盟国がイスラエルを支援。70機のドローンと数発の弾道ミサイルを撃墜したとされる。
イランは報復攻撃の成果を強調したうえで、さらなる措置には踏み切らないと示唆。イスラエルが幕引きを図ろうとしている非難し、「何も解決していない」と強調した。
IDF報道官は声明で、「イスラエル領に対する攻撃への対抗策を調整中である」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
地元紙ハーレツは政府筋の話しとして、「戦時内閣は大規模なサイバー攻撃や死傷者のリスクが低いインフラへの攻撃などを模索する一方、イラン側に明確なシグナルを送ることも優先している」と報じた。
それによると、戦時内閣の中ではガザ紛争に時間、予算、人員を取られる中、イランと戦争をしている場合ではないという意見が半数を占めたという。
IDF報道官は「あらゆる可能性を考慮し、慎重に対抗策を検討すべきという同盟国の要請にコミットしている」と強調した。
イランは今回の攻撃について、シリアで今月1日に発生した在シリア・イラン領事館に対するイスラエル軍のミサイル攻撃の報復と言明している。
イスラエル軍は14日、300機以上のドローンやミサイルがイスラエルに向けて発射されたと発表。それによると、そのほぼ全てが米国、イギリス、フランス、その他同盟国の支援を受け、目標に到達する前に撃墜されたという。
その破片による死傷者は確認されていない。
世界の指導者たちは中東における緊張の大幅な激化が懸念される中、ネタニヤフ氏に自制を求めた。
バイデン(Joe Biden)米大統領はイランの攻撃開始後、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と電話で話し、「イスラエルの安全に対する米国のコミットメントは鉄壁である」と表明した。
しかし、ホワイトハウス高官は14日、「バイデン氏はネタニヤフ氏に対し、イランへのいかなる反撃にも加わらないことを伝えた」と明らかにした。
バイデン氏は15日の声明で、「ハマスに捕らえられた人質を取り戻し、紛争がこれ以上拡大しないよう努める」と述べた。