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イスラエル軍がヨルダン川西岸地区で発砲、15歳少年死亡


西岸地区では近年、イスラエル軍による過激派掃討作戦やユダヤ人入植者による暴力が頻発し、特に若年層を含むパレスチナ人の死者が増加している。
パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区、イスラエル軍の取り締まりに備える過激派(Getty Images/AFP通信)

イスラエル占領下のパレスチナ・ヨルダン川西岸地区で28日、15歳のパレスチナ人少年がイスラエル軍の発砲により死亡した。パレスチナ保健省が明らかにした。現地では軍事作戦に伴う衝突が続く中、未成年者の犠牲が再び確認された。

保健省によると、少年はベツレヘム近郊にある難民キャンプで撃たれ、腹部に銃創を負った状態で病院に搬送されたものの、その後死亡した。パレスチナ通信(WAFA)はイスラエル軍による急襲作戦の最中に銃撃されたと報じている。

これに対しイスラエル軍は声明で、部隊がベツレヘム付近で「暴力的な暴動」に直面し、兵士に対して投石が行われたため発砲したと説明した。ただし死亡した人物の身元については明らかにせず、当時の部隊の具体的な活動内容についても詳細は示していない。

同日には、西岸地区でイスラエル軍による発砲で他にもパレスチナ人2人が死亡したと報じられており、1日で複数の死者が出る事態となった。こうした一連の衝突は、ガザ地区での戦闘開始以降続く緊張の高まりを背景に、西岸でも暴力が拡大している現状を示している。

西岸地区では近年、イスラエル軍による過激派掃討作戦やユダヤ人入植者による暴力が頻発し、特に若年層を含むパレスチナ人の死者が増加している。イスラエル側は武装勢力の取り締まりや治安維持のための作戦だと説明する一方、パレスチナ側や国際社会からは過剰な武力行使への懸念が繰り返し指摘されてきた。

また、投石など軽装備の抗議行動に対して実弾が使用されるケースも報告され、交戦規則や軍の対応の妥当性をめぐる議論も続いている。特に未成年の死亡事例は国際的な関心を集めやすく、人権問題としての側面が強く問われている。

今回の事件もこうした緊張状態の中で発生したもので、現地では報復やさらなる衝突への懸念が高まっている。イスラエルとパレスチナの対立は長期化しており、西岸地区でも不安定な治安状況が続く中、民間人、とりわけ若者の安全確保が大きな課題となっている。

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