◎ガンツ氏は先月、ネタニヤフ首相に対し、ガザの戦後計画を速やかに策定・提示するよう求め、応じない場合は戦時内閣から離脱すると警告していた。
イスラエルの前国防省であるガンツ(Benny Gantz)氏が9日、戦時内閣から離脱すると表明した。
ガンツ氏はテレビ会見で、「ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は真の勝利への道を妨げている」と批判。自分の主張が受け入れられなかったため、戦時内閣から離れるという厳しい決断を下したと明らかにした。
またガンツ氏はガザ紛争の終結を待たずに議会を解散するようネタニヤフ氏に求めた。
ガンツ氏は先月、ネタニヤフ氏に対し、ガザの戦後計画を速やかに策定・提示するよう求め、応じない場合は戦時内閣から離脱すると警告していた。
ガザ紛争は8カ月目に突入。パレスチナ側の死者は3万7000人を超え、今も増え続けている。
ガザ中心部の難民キャンプで8日に行われた人質救出作戦では300人近くのパレスチナ人が死亡したとみらえる。イスラエル軍は昨年10月のハマス急襲で人質になった市民4人を救出した。
ガンツ氏はネタニヤフ氏に解散総選挙の期日を速やかに設定するよう求めた。
またガンツ氏は支持者に対し、「ネタニヤフ氏に抗議するデモを推奨するが、警察の許可に基づく、合法的なものでなければならない」と強調した。
ガンツ氏は中道野党連合「青と白」の党首を務め、超国家主義政党「ユダヤの家」などの方針に不満を示している。
野党党首のラピド(Yair Lapid)前首相はSNSにコメントを投稿。「リクード(与党)率いる戦時内閣のトラブルがハマスとの戦いに悪影響を与える可能性がある」と書き込み、我々も解散総選挙を求めると呼びかけた。