イスラエル軍、ガザ砲撃を継続、40人死亡、停戦の道のり遠く
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は24日午後の時点で5万6077人、負傷者は13万1848人となっている。
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イスラエル軍が24日、パレスチナ・ガザ地区南部や中部を砲撃し、過去24時間で少なくとも40人が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。
イランとイスラエルはギリギリのところで踏みとどまったが、ガザ地区で停戦が実現する見通しは全く立たず、犠牲者の数が増え続けている。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは当局者の話しとして、「ガザ南北を隔てるネツァリム回廊の南方でイスラエル軍の銃撃があり、援助物資を待っていた市民少なくとも19人が死亡した」と報じた。
南部で活動するガザ人道財団(GHF)は米国とイスラエルが主導し、5月27日に配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で600人近くのパレスチナ人が殺害され、4000人以上が負傷している。
パレスチナ人たちはトランプ(Donald Trump)米大統領が強引なやり方でイランとイスラエルに停戦を認めさせたことを受け、ガザ紛争も近いうちに終結するのではないかと期待している。
アルジャジーラによると、中部ヌセイラトの病院にはGHFの配給所近くで撃たれた市民140人以上が搬送されたという。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ(Philippe Lazzarini)事務局長は24日、ベルリンの記者団に対し、GHFの配給システムを「忌まわしい」と糾弾。「死の罠である」と非難した。
GHFに対する国際的な批判が高まる中、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協議は停滞している。
イスラエル側は5月末にトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めている。
ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は24日午後の時点で5万6077人、負傷者は13万1848人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。