◎イスラエルとイスラム過激派組織「イスラム聖戦」は先週末、エジプト政府の仲介を受け、停戦に合意した。
パレスチナ自治政府は12日、先週末に勃発したイスラエル軍とイスラム過激派組織「イスラム聖戦」の紛争による死者が1人増加して49人になったと報告した。
ガザ地区の保健省によると、3日間の戦闘により、子供17人を含むパレスチナ人49人が死亡したという。
12日に死亡が確認された22歳の男性はイスラム聖戦の戦闘員とみられ、イスラエル側にロケット弾を発射した直後に空爆に巻き込まれ、負傷した。
イスラエルとイスラム聖戦は先週末、エジプト政府の仲介を受け、停戦に合意した。
イスラエル政府は5日、週の初めにイスラム聖戦の幹部をヨルダン川西岸地区で拘束した後、脅威が差し迫っているとして、ガザ地区への空爆を開始した。
イスラム聖戦はイスラエル軍の最初の空爆から数時間後、イスラエルに向けロケット弾を発射した。
イスラエル軍によると、一連の空場でイスラム聖戦の幹部2人と戦闘員10人を殺害したという。
一方、イスラエル軍によると、イスラム聖戦はロケット弾約1100発をイスラエルに向け発射したが、そのうち約200発がガザ地区内に着弾し、残りのほとんどを防空システム「アイアンドーム」で撃墜したという。
ガザ地区で死亡した子供17人がどちらの攻撃に巻き込まれたかは分かっていない。ガザ地区の保健省によると、子供2人が治療を受け、今も入院している。
イスラエル政府はイスラム聖戦のミサイル乱発が死者の急増につながったと主張している。報道によると、パレスチナ人16人がイスラム聖戦のロケット弾で死亡した可能性があるという。
一部のロケット弾はイスラエル領内に着弾したが、死者は出なかった。地元メディアによると、数人が軽傷を負ったという。
イスラエルはガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスと4回戦争を繰り広げ、数えきれないほどの小競り合いを起こしてきた。
ロイター通信は政府筋の話を引用し、「ハマスはガザ地区の復興と昨年の紛争で失った兵器や要員を回復することに注力しており、今回の紛争には関心を示さなかったようだ」と報じている。
イランの支援を受けるイスラム聖戦はシリアの首都ダマスカスに本部を置き、ガザ地区で最も強力なテロ組織のひとつとみなされている。