フーシ派、イスラエル・イラン紛争に介入、幹部が発表
フーシ派は15日、イランと協調してイスラエルに向けてミサイルを発射したと発表していた。
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イエメンの親イラン武装組織フーシ派は17日、イスラエルの攻撃を受けるイランを支援するため、この紛争に介入すると表明した。
フーシ派の幹部であるモハメド・アルブカイティ(Mohammed al-Bukhaiti)氏はカタールの衛星テレビ局アルジャジーラの取材に対し、「ガザ地区のパレスチナ人を支援したように、イランを支援する」と語った。
またアルブカイティ氏はイスラエル軍による空爆が激化する中、「イラン当局と介入に向け調整している」と述べた。
フーシ派は15日、イランと協調してイスラエルに向けてミサイルを発射したと発表していた。
フーシ派がイランと連携してイスラエルを攻撃したと公式に発表したのは初めてである。
イスラエル軍は12日夜にイランの核施設と軍事施設に対する攻撃を開始。戦闘機で100か所以上を攻撃した。
イランはこれに報復。テルアビブやエルサレムなどに約100発のミサイルを発射した。
イスラエル軍は先制攻撃に踏み切った理由について、▽イランが核兵器保有を推進していること▽数千発の弾道ミサイルを保持していること▽中東各地の代理勢力への武器と資金の提供を挙げ、これらの脅威を取り除くことと説明している。
イランは国軍のバゲリ(Mohammad Bagheri)参謀総長や革命防衛隊(IRGC)のサラミ(Hossein Salami)司令官ら複数の高官ほか、元原子力庁長官や著名な核科学者6人が死亡したことを確認している。
フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。
この間、フーシ派は2隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも4人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。
フーシ派がイスラエルに向けて発射したミサイルの大半が撃墜されている。
フーシ派は3月、イスラエル軍がガザ地区への攻撃を再開したことを受け、紅海やアラビア海、アデン湾などを通過するイスラエル船舶への攻撃を再開すると主張。トランプ米政権はこれを受け、フーシ派に対する軍事作戦を開始した。
米中央軍(CENTCOM)は3月15日にフーシ派への攻撃を開始、首都サヌアやホデイダなどを1000回以上空爆した。フーシ派は300人近くが死亡したと報告している。
フーシ派は4月、米国に攻撃を止めるよう懇願。トランプ政権はこれを受け、空爆を停止した。