◎アフガンの少女たちは就学の権利を奪われ、女性は公共の場から締め出された挙句、ブルカの着用を強制されている。
アフガニスタンの現地メディアによると、タリバンは10日、東部パクティア州の女子校に閉鎖を命じた。
これらの学校は部族の長老や学校関係者の勧告を受け、独自判断で授業を再開していた。
AFP通信によると、6年生以上の女子校(中等学校)5校はタリバンの許可を得ずに授業再開を決めたという。タリバン報道官は6日の記者会見で、「教育省を除いて、授業再開の指示を出すことはできない」と述べていた。
報道によると、5校はすべて閉鎖されたという。
ソーシャルメディアでは、学校の生徒と思われるブルカを着用した女性たちが州都ガルデズの通りで抗議デモを行う動画が共有された。
ガルデズの住民はAP通信の取材に対し、「娘2人が学校に行けると喜んでいたが、タリバンに閉鎖を命じられたようだ」と語った。
タリバン報道官や教育省は今のところ声明を出していない。
タリバンの政権奪取から1年、アフガンの少女たちは就学の権利を奪われ、女性は公共の場から締め出された挙句、ブルカの着用を強制されている。
タリバンの強硬派は昨年8月の約束をあっという間に覆し、女性に厳しい制限を課した。
カルザイ(Hamid Karzai)元大統領は8日の国連識字デーに声明を発表。アフガンの聖職者、長老、有力者に子供たちの教育を奨励するよう呼びかけた。
パクティア州政府は先週、地元メディアに「6年生以上の女子生徒の授業を再開する」と明らかにした。
州政府報道官は、「これは地元の指導者が決めたものであり、公式命令ではない」と述べていた。
西側諸国はタリバンの弾圧を非難し、女性の権利を含む基本的人権が保障されない限り援助は再開しないと示唆している。米国とNATOの同盟国は昨年8月、アフガンへの援助をすべて停止し、アフガン中央銀行の海外資産を凍結した。
この結果、タリバンは資金不足に陥り、国際的に孤立したままである。経済の低迷と援助が途絶えたことで、数百万人が貧困と飢餓に追い込まれている。