◎タリバンは2021年の政変以来、女性・女児の基本的人権を否定する数多くの政令を公布してきた。
アフガニスタンのタリバン暫定政権は21日、全ての女子生徒のマドラサ(イスラム神学校)への就学を許可したと明らかにした。
アフガン問題を担当する国連特使は前日、国連安全保障理事会の会合に声明を出し、「タリバンからマドラサの規則を見直し、女子生徒の就学を認めたと連絡を受けた」と述べていた。
教育省の報道官はAP通信の取材に対し、「政府管理のマドラサに通う女子生徒は自分の年齢にあったクラスで授業を受けている」と語った。
また報道官は「年を取った女性の就学は許可されず、年上の女性がジュニアクラスに入ることもできない」と述べた。
マドラサにおける女子生徒向けの授業カリキュラムの詳細は明らかにされていないが、イスラム教に特化した内容になっているものとみられる。
タリバンは2021年の政変以来、女性・女児の基本的人権を否定する数多くの政令を公布。女性は公園を含む公共施設への立ち入りを禁じられ、その制限は世界的な非難を巻き起こしている。
マドラサは女子がアフガン国内で小学6年生以降の教育を受ける数少ない選択肢のひとつである。
教育省の報道官はAPに、「民間のマドラサに年齢制限はなく、年を取った女性も勉強できるだろう」と述べた。
国連によると、アフガンには約2万のマドラサがあり、そのうち1万3500は政府の管理下にある。民間のマドラサはモスクや民家で運営されている。