◎イランの治安部隊は13日、南部シスタンバルチスタン州のアフガン国境近くで数十人のアフガン人を殺害したとされる。
アフガニスタンのタリバン暫定政権は17日、隣国イランの国境でアフガン人が治安部隊に殺害されたという疑惑を調査していると明らかにした。
イランの治安部隊は13日、南部シスタンバルチスタン州のアフガン国境近くで数十人のアフガン人を殺害したとされる。イラン当局は疑惑を否定している。
イランのバルチ人を支援する団体は今週、シスタンバルチスタン州の国境近くで発生したとされる銃撃事件の報告書を公表。目撃者の話を引用し、「死者は数十人、負傷者はさらに多い」と主張した。
この団体は犠牲者のものとされる写真も公開。イランの治安部隊は銃器とロケット弾を使用したと主張している。
イラン当局は疑惑を否定。報道を「ひどい偽情報」と呼んだ。
イランではここ数カ月、欧米の制裁で経済が疲弊するなか、アフガン移民の追放を求める声が高まっている。
イラン国家警察の長官は以前、約200万人のアフガン移民を強制送還すると述べていた。
タリバンのムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は声明で、「高位の代表団が報告された事件を調査している」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
イランで生活するアフガン移民は約380万人と推定されている。その多くが1979~89年の旧ソ連によるアフガン侵攻時に逃れた人々やその親族である。