イラン裁判所襲撃、容疑者含む9人死亡、過激派が犯行声明
事件は同州の州都ザヘダンにある裁判所で26日に発生。銃と手榴弾による攻撃で子供を含む6人が殺害された。
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イラン南東部シスタンバルチスタン州の裁判所に身元不明の武装兵が押し入った事件について、国営メディアは27日、容疑者3人を含む9人が死亡し、22人が負傷したと報じた。
事件は同州の州都ザヘダンにある裁判所で26日に発生。銃と手榴弾による攻撃で子供を含む6人が殺害された。
通報を受け、治安部隊が現場に急行。容疑者3人を無力化した。
事件後、シスタンバルチスタン州とパキスタン南西部バルチスタン州の分離独立を目指す過激派ジャイシュ・アル・アドルが犯行声明を出し、戦闘員3人が死亡したことを確認した。
国営イラン通信(IRNA)は治安筋の話しとして、「幼児と60歳の女性、裁判所勤務の治安要員3人が死亡した」と伝えている。残り1人の身元は明かさなかった。
それによると、容疑者3人は爆弾ベストを着用し、アサルトライフルと手榴弾を所持していたという。爆弾ベストが爆発したかどうかは分かっていない。
ジャイシュ・アル・アドルはテレグラムに声明を投稿。「司法関係者や治安部隊員少なくとも30人を殺害した」と主張した。
また同組織はバルチ族に対して死刑判決や家屋破壊命令を出したとして、裁判官や裁判所職員を狙ったと述べた。
シスタンバルチスタン州はアフガニスタンおよびパキスタンと国境を接し、イスラム過激派、麻薬密売組織、民兵が時折衝突している。
24年10月には治安部隊の車列が攻撃を受け、少なくとも10人の警察官が死亡した。
シスタンバルチスタン州はイランで最も開発が遅れている地域のひとつであり、イスラム教スンニ派が多数派を占める。イラン指導部はシーア派を国教に定めている。