太平洋諸国、「1.5度目標」維持へ温暖化対策の強化を要求
国連の予測では、世界の気温上昇は近く1.5度を超える見通しで、各国が現在の政策を続けるだけでは目標達成が難しい状況となっている。
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太平洋の島しょ国は7日、地球温暖化による被害を抑えるため、世界各国が温室効果ガスの排出削減を一段と強化する必要があると訴えた。フィジーで開かれている国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の閣僚級会合では、産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑える目標を維持することや、気候変動対策への資金支援、海洋保護などが主要議題となった。
今回の会合は、11月にトルコで開催されるCOP31(国連気候変動枠組み条約第31回締約国会議)に向けた準備会合に当たる。50カ国以上の代表が参加し、太平洋諸国は気候変動の影響を最も直接的に受けている地域として、世界各国にさらなる行動を求めている。
国連の予測では、世界の気温上昇は近く1.5度を超える見通しで、各国が現在の政策を続けるだけでは目標達成が難しい状況となっている。
フィジーのタブヤ(Lynda Tabuya)気候相は、世界が1.5度の上限を「急速に通り過ぎようとしている」と指摘した。太平洋地域では、海面上昇によって住宅地や村が浸水し、住民が移転を余儀なくされる事例がすでに発生しているほか、サンゴ礁の劣化も進んでいる。タブヤ氏は1.5度目標を超えることを当然の結果として受け入れるのではなく、超過幅と期間を可能な限り小さくする必要があると強調した。
会合に先立ち、約30カ国の代表は太平洋の島国ツバルを訪問した。代表団は海面上昇に対応するため大型重機で砂を運び、新たな土地を造成する現場を視察し、その後、排出量を「深く、速く、持続的に」削減するよう求める宣言を採択した。宣言では、温暖化が進むほど気候変動の影響が加速し、脆弱な地域で不可逆的な損失や被害が生じる危険が高まると強調した。
国連環境計画(UNEP)のアジア太平洋地域責任者であるツェリン(Dechen Tsering)氏は、1.5度を超えることは避けられないとの見方を示しながらも、その後の温暖化を抑える重要性を指摘した。1.5度を超える状態が長期化すれば、2300年までの平均海面上昇が、目標を超過しない場合に比べて約40センチ増える可能性があるという。
COP31ではオーストラリアが交渉を主導し、トルコのアンタルヤが開催地となる。太平洋諸国は温暖化の影響を最も強く受ける地域の声を国際交渉に反映させ、1.5度目標を維持するための具体的な排出削減と資金支援を引き出せるかが焦点となる。
気候変動の影響がすでに現実の生活を脅かす太平洋地域にとって、COP31に向けた今回の会合は、国際社会の行動を促す重要な機会となっている。
