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米国中西部と北東部で冬の嵐、4000万人が警戒態勢に

国立気象局(NWS)は暴風雪警報をノースダコタ州のグランドフォークスやファーゴからミネソタ州ロチェスター、アイオワ州メイソンシティにかけて発令している。
2025年12月27日/米ニューヨーク市内の公園(ABCニュース)

米国中西部と北東部が冬の嵐に見舞われ、12月28日午前の時点で4000万人以上の市民が気象警報の影響を受けている。この嵐はノースダコタ州付近を中心に発達し、今後数日間にわたって雪、強風、雨を広範囲にもたらす見込みだ。

国立気象局(NWS)は暴風雪警報をノースダコタ州のグランドフォークスやファーゴからミネソタ州ロチェスター、アイオワ州メイソンシティにかけて発令している。これらの地域では28日夜から29日にかけて、積雪が7~20センチに達し、最大で25メートルの強風が吹き荒れ、ホワイトアウトが発生する可能性がある。

特にミシガン州上部半島では最大60センチに達する深い積雪と、最大30メートルの突風が予想され、雪嵐(ブリザード)に近い極めて危険な気象条件が懸念されている。これにより地表付近の視界がほぼゼロになるほか、吹雪による交通障害や停電のリスクも高まっているという。

中西部のその他の都市、ミネアポリスやグリーンベイでも13~20センチの積雪が予想され、ミシガン州マルケッテ付近では雪と風の組み合わせによる吹きだまりが問題となる。これらの地域では道路状況の悪化が進行しており、自動車交通や物流への影響が懸念されている。

内陸部から五大湖周辺、さらに北東部へと進むこの嵐は北東部の一部にも大雪をもたらすと見られている。ペンシルベニア州からバーモント州バーリントン、メーン州ポートランドにかけては、28日夜から29日にかけて雹や雪の混合が予想されており、特に標高の高い地域での凍結やアイスバーンに注意が必要だ。

ニューヨーク州バッファローやジェイムズタウン周辺では雨が降り、洪水注意報も発令されている。また、デトロイトやクリーブランドなど五大湖沿岸の大都市圏でも強風警報が出され、屋外活動や交通機関に影響が出る恐れがある。

この嵐は米国北東部を29日夜までに抜ける見込みだが、東部五大湖周辺や内陸部ではその後も「レイクエフェクト(湖効果雪)」による追加の積雪が続く可能性があると気象当局は指摘している。季節外れの強い寒気と暖かい空気の衝突がこのシステムを増幅させているとみられ、気象台は最新の気象情報を確認するよう呼びかけている。

 

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